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試合中に集中力が途切れる。どうしたらいい? 高妻容一に聞くメンタルトレーニング

中高生のサッカー部員向けフリーマガジン「Spike!」には、連日読者の中高生プレーヤー達から多くの質問が寄せられます。以前の記事(参照)では「走り込み」について取り上げました。

今回は、やはり多くの質問が寄せられるメンタルの悩みについて、メンタルトレーニングの第一人者である東海大学体育学部教授・高妻容一(こうづま・よういち)先生にお話を伺いました。「試合中に集中が途切れる」「注意されたら、さらにミスをしてしまう」......こういった悩みに、先生はどんな回答をされたでしょうか? どうぞご覧ください。

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Q1.試合中に集中力が途切れる。どうしたらいい?
こんにちは。最近試合中に集中が途切れてしまいます。集中していないせいで取れるボールが取れなかったり、アプローチした方が良いのかなど判断できません。どうしたら集中できますか?

ズバリ、メンタルトレーニングを毎日コツコツとやることが近道です。

集中力のある・ないで、好調と不調の波ができます。つまり、試合中に集中が切れないようにするために、普段の練習や生活で集中力のトレーニングをすることが効果的です。ここでは詳しく説明できませんが、呼吸法、目を使った方法、筋肉に意識を集中する方法、広い・狭い・内的・外的な集中を高める方法などがあります。もちろん、あなたの体力(車の排気量や馬力の向上)をつけることも効果的です。

また、学校の授業で面白くない授業があれば、何をどうすればその面白くない授業が面白くなるのか工夫しましょう。つまり、「好き・楽しい・面白い」という気持ちが集中を維持することができます。さらに、集中が切れるという気持ちのコントロールができていないという事ですから、セルフコントロール能力を高めるリラクセーションやサイキングアップのトレーニングをすればいいと思います。

さらに、好調(集中しているとき)はプラス思考の時ですし、不調(集中できないとき)はマイナス思考のはずです。そうであれば、プラス思考のトレーニングをすればいいだけです。マイナス思考をプラス思考にできれば、不調が絶好調になるという簡単な理論です。

サッカーが好き・楽しい・面白いというプラス思考があなたの練習すべての質を高めるための行動に結び付くと思いますし、あなたの行動・口から出る言葉を全てポジティブにするなどの方法があります。メンタルトレーニングのプラス思考のトレーニングをやってみませんか? とにかく、24時間を使ってコツコツとメンタル面強化をすることが重要です。

そのためには、あなたのチームでメンタルトレーニングを導入することが理想です。それがあなた自身とチームを強くすることになると思います。しかし、コーチがメンタルトレーニングを知らなかったり、勉強していないとチームでやることは難しいかもしれません。そこで、あなたが自分でメンタルトレーニングを勉強して、自分でメンタル面強化をしてほしいと思います。下記のような本やDVDを参考にしてください。

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・DVD高妻容一の実践メンタルトレーニング(ベースボールマガジン社)
サッカーのためのメンタルトレーニングスキルアップブック(ベースボールマガジン社)

Q2.メンタルは向上したときに自分で分かるものなのでしょうか?

私たち専門家は、スポーツ心理テストというメンタル面の強さ・長所・短所を科学的に分析できる道具を使いますので、数字とグラフで見ることができます。もちろん自分で感じることも可能です。あなたの行動や態度、言動やプレーも変わるはずですから、また他人が「お前変わったね!」などすぐに反応するはずです。

あなたのメンタル面が強くなれば、あなたの表情・行動・言動・態度などが変わるはずです。


Q3.注意されるとさらにミスをしてしまう。どうすればいい?
先輩から指摘され始めたらどんどんミスをしています。そういう時、どうすればいいですか?

先輩が「お前は、こうすればもっとうまくなるぞ!」と言ってくれていると思うだけです。先輩の言葉をネガティブにとらえるあなたのマイナス思考が問題ですので、メンタルトレーニングをして、プラス思考で「ありがたい!」と考えるようにすればいいだけです。

せっかく、アドバイスをもらっているのに、もったいない!ネガティブなあなたの心が問題ですよ!これに気づけば、あとはプラス思考のトレーニングをするだけです。

講師:高妻容一(こうづま・よういち)
1955年、宮崎県出身。東海大学体育学部教授・スポーツメンタルトレーニング上級指導士。福岡大学体育学部卒業、中京大学体育学研究科修了後、フロリダ州立大学へ留学。近畿大学教養部を経て現職。著書に「基礎から学ぶ!メンタルトレーニング」「結果を出す人のこころの習慣」「社会人の実践!メンタルトレーニング―スポーツ心理学に学ぶ」など多数。

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