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世界的指導者集団が分析!ジュニア年代の日本と世界との差とは

※サカイク転載記事(2014年8月27日掲載)※

28日開幕した『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2014』。昨年、はじめて開催するや大反響を巻き起こした大会を『ジュニア年代に身につけておきたいプレーのコンセプト』という視点から、サッカーサービスのポールコーチに分析してもらいました。FCバルセロナを始め、世界トップレベルのサッカーを知るポールコーチは、日本のジュニア年代のプレーをどう見たのでしょうか?(取材・文/鈴木智之 写真/COACH UNITED編集部)

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■日本の子どもは、マークの仕方を学んでいない

みなさん、こんにちは。サッカーサービスのポールです。私は今年から日本に住み、ジュニア年代の選手たちの指導をしています。サッカーサービスのスクールでは、ジュニア年代に身につけておくべき様々なコンセプトにもとづいて、トレーニングを行っています。今回は、日本のジュニア年代の子どもたちがもっと向上できるプレーを紹介したいと思います。

今回、私が分析した動画はこちらです。


U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013『FCバルセロナ×東京都U-12』

一つ目は守備のコンセプトである「マークの仕方」です。昨年のワールドチャレンジで、FCバルセロナと日本の数チームが対戦しました。バルセロナには攻撃に強力なタレントが何人もいて、日本の選手は彼らを抑えることができませんでした。試合を見ていて、私は日本の選手のプレーから「マークの仕方について学んでいないのかな?」と感じる場面が多くありました。それは、日本の選手は相手がボールを持ったとき、ボールばかりを見て対応していたからです。ボールに対して身体を向けているので、相手がどこにいて、どのスペースを使おうとしているのか、どのコースへ走ろうとしているのかについては、ほとんど意識が向いていないようでした。そのため、バルセロナの選手にスルーパスを簡単に通され、失点してしまう場面が多くありました。これはU-12年代だけでなく、A代表の日本の選手にも見受けられるミスです。実際に、ブラジルW杯でもよく見ました。これは非常に難しいコンセプトですが、守備をするためには身につけなければいけないものです。ボールを見ながら、相手がどこにいて、どこに進もうとしているのかなどを、身体の向きや立つ位置を調整し続けながら認識して対応するのです。

スピードのない選手の場合、守備の局面において相手の動きを予測することは不可欠です。ボールばかりを見てマークするべき相手を見ていないと、スルーパスを通されたときに、簡単に最終ラインを突破されてしまいます。とくにバルセロナのように、スルーパスを出せる選手がいて、FWに足の速い選手がいる場合は対応に苦労してしまいます。その際には、ボールだけでなくマークするべき相手を見て、進行方向に行かせないようにコースに身体を入れてスピードを落とさせること、チームメイトと連携して守るといったことが必要です。

ブラジルW杯の日本代表の試合を見ても感じたことですが、日本の選手は「守備とは個人プレーである」と考えているふしが見受けられます。多くの選手が、自分のタイミングで、行きたいときにボールホルダーにプレスをかけています。そのとき、チームメイトはどのような対応をしているのか、どうやって連携してボールを奪うかなどはあまり考えていないようです。チームメイトの動きを気にせず、自分のタイミングで、自分がしたいようにディフェンスをしている印象を受けました。たとえ弛まぬ努力によりプロになったとしても、プレスやカバーリングなどの正しいコンセプトを身につけていないと、ブラジルW杯のようにうまくいかない場面が出てきてしまいます。

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■ボールホルダーに近づくことだけがサポートではない

2つ目のコンセプトは、味方のプレーを助けるために重要な「サポート」の動きです。昨年のワールドチャレンジで、こんな場面がありました。リスタートの場面で、最終ラインの選手が3m先にいる味方にグラウンダーのパスを出しました。パスを出した選手はすぐに後方に動いて、ボールを持っている選手に対してパスコースを作る必要があるのですが、その選手はその場に止まっていました。そのため、パスを受けた選手は出しどころがなく、相手にプレスを受けて、ボールを奪われてしまいました。

一見、ボールを持った選手のミスで奪われたように見えますが、パスを出した選手がサポートの動きをして、数メートル下がっていれば、防ぐことができた場面でした。ここで覚えておいてほしいのが、『ボールを持った選手に近づくことだけがサポートではない』ということです。ボールを持っている選手に対して、サポートをするために近づきすぎると、2人の距離が近いため、相手は1人で2人の選手に対応することができます。そこで、味方と適度な距離をとってパスコースを作るサポートをすることができれば、2対1の数的優位を作ることができます。

11人制の場合、センターバックは数的優位を作って守ることが求められます。相手が2トップの場合は3バック、1トップの場合は4バックといったように、数的優位を作ることが基本です。センターバックの1人がボールを持っている際、もうひとりのセンターバックがサポートをするために近づきすぎると、ひとりのFWがふたりのセンターバックをケアできてしまいます。それでは数的優位を活かしきれていないので、良いサポートとは言えません。

そこで片方のセンターバックが離れて、2人の間にパスコースがあるような動きができれば、ボールをつなぐことは、それほど難しいことではありません。その際も、ただ離れるのではなくて、幅と深さをとることが重要です。幅とは横に離れること、深さとは、前後に離れてボールが動くコースを作ることです。FCバルセロナの選手はジュニア年代から、この原則を身につけています。そのため、パスを簡単につなぐことができます。ワールドチャレンジでは、こういった部分に注目して見てみるのもおもしろいでしょう。


U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2014公式サイト>>

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