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サッカー×バレエ!異色な組み合わせの練習効果は?

埼玉県の春日部市で活動する小学生チームF.C. YANAKAの中村大監督が、極めて実験的な取り組みに出ました。それは、バレエの要素をサッカーの練習に取り入れる、という試みです。一見、球技との関連性が低いように見えるバレエですが、サッカーのトレーニングに活かすことができるのでしょうか?今回はこのユニークな取り組みの取材レポートをお届けしたいと思います。

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■姿勢を整えるバレエ・トレーニング

F.C. YANAKAの活動拠点となっている武里中学校のグラウンドへ教えに来たのは、千葉県松戸市でバレエ教室「オーロラバレエ」の代表を務める大川由紀子さん。

バレエというと、幻想的で優雅なイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし大川さんはその裏にあるバレエの競技性についてこう述べます。「バレエは空中に飛び上がって回ったりポーズを決めたりしなきゃいけない。すると身体がしっかりしていない人は、空中で体勢が崩れてしまうんです。だから意外かもしれませんが、バレエには筋肉が必要なんです。バレエダンサーもアスリートのように身体を鍛えるんです」もちろん、バレエにもアスリート的要素が含まれるとはいえ、全く特性が異なる競技であることも確かです。大川さん自身からも、練習前には「どんなものがうまれてくるでしょうか・・・」と期待と若干の不安が入り混じった声がこぼれてきます。

中村監督が、いつもとは異なるバレエの要素を取り入れることを選手たちに案内した上で、練習がスタートします。まずは大川さんによる、姿勢を整えるためのトレーニング。体幹を意識して直立する練習で、大川さんが軽く後ろから順に背中を押していきます。姿勢が正しくない子どもたちは、軽く押されただけでもすぐ前に倒れてしまうため、どうすれば倒れないですむかを懸命に考えるようになります。

体の使い方を学ぶ簡単な基礎レッスンを受けたあと、シュート練習に移行したところから、選手達の目の色が変わってきました。走りこんでからのシュートを練習する際、走り出しのタイミングで、大川先生が選手達の腰のあたりに軽く触れつつ、押し出すようにスタートします。はじめは力がボールに伝わりきらず、シュートしか打てなかった選手達も、5回前後トライしたあたりから、序々に力強いシュートを打てるようになってきました。

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「体幹で身体のバランスを取ること」「使う筋肉の箇所を意識すること」「スムーズな体重移動をすること」に慣れていったことで、シュートも徐々にその勢いを増していくようになりました。こうした身体の扱い方を着実に理解できるようになると、体が大きくなくても充分に強いシュートが打てるようになる、という印象です。参加者の中でも特にキックの質が大幅に向上した選手4人に練習後に声をかけて、参加してみた感想を聞いてみました。

茅野大雅(カヤノ タイガ)君は、「力を込めてシュートが打つだけが全てじゃない。打ち方でこんなにもシュートが変わるんだなと思いました」小島颯斗(オジマ ハヤト)君は「シュートを打つときはいつも力んでいたけれど、今日は力を入れなくても強いシュートが打てるようになりました」と、みんな驚きの表情を見せながら感嘆しました。

指導に当たった大川先生自身も「こういう発見があったのは何より大事なこと。よかった」と納得の様子。初の取り組みとなった「サッカー×バレエ」のコラボレーションの効果を、選手達も、先生も監督も強く実感していました。選手自身が「力を入れなくても強いシュートが打てる」といっていたとおり、力任せでシュートを打っているわけではないため、シュートの精度が低下することもありませんでした。

中村監督は、自身のこれまでを振り返りつつ、指導者として抱えてきたジレンマを吐露してくれました。「指導者って、選手がどうしてうまくボールを蹴ることが出来ないのか、何となくは伝えられても何が原因なのかまでは伝えることが出来ません。私がサッカーを始めた時は普通に蹴れていたため、蹴ると言う動作を細かく考えたことはありませんでしたが、(指導者になってからは)キックのフォームが大事だと気づき、選手達のフォームを直すようにしてきました。でも、それだけではうまくいかなかったんです。フォームはもちろんですが、体重移動が重要なんですね。今まで伝えることが出来なかったポイントをどのように教えるか、その指導法がようやく分かりました。サッカーの世界ばかりを見ていてもダメですね、ボールの使い方は分かっていても、身体の仕組みまでは分かっていないんですよね」

大川さんは、バレエの練習でも取り入れている「後ろ歩き」をすることも、身体の使い方を学ぶにはとても有効だと言います。前に歩いていくのとは異なり、後ろ向きに歩くためには、足を意識的に動かす必要があります。そのため、「使う筋肉の箇所を意識する感覚をつかむ」にはこのような取り組みが極めて効果的だということです。同じ競技の指導をずっと続けていると、マンネリ化の懸念も芽生えてきます。そんな中、こうした競技の枠を超えた取り組みは、練習のマンネリ化や、行き詰まった際に刺激を与える新たなアプローチになりえるのかも知れません。

今回の練習では、飛んで跳ねてのダイナミックな動きを真似るのではなく、身体の使い方に目を向けるスタティック(静的)な取り組みが大きなポイントになりました。「ボールの扱い方」と同じように、「身体の扱い方」にも気を付けてみると、プレーに意外な効果が表れるかもしれません。

最後に、今回の企画は、アスリートストーリーズというサービスから実現化されました。ご興味のある方は、インターネットで検索を!

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