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AFC U-19選手権・人物フィーチャー① FW南野拓実

勝ちが必要な難敵・韓国戦で貫録の2得点。南野拓実は、U-19日本代表のエースとしての役割をしっかりと果たした。眩いばかりの才能は常に輝き、その歩みはとどまることを知らない。(取材・文・写真/安藤隆人)

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決勝トーナメントに進むためには、勝利が絶対条件だった第3戦韓国戦。この大一番で南野拓実は2得点を挙げ、エースとしての役割をしっかりと果たした。初戦中国戦、第2戦ベトナム戦、そしてこの韓国戦と、南野は一人別次元のプレーを見せた。

トラップ、動き出し、パス、シュート。ひとつひとつのプレーの質が高く、ピッチ上20人のフィールドプレーヤーの中で際立っていた。才能の片鱗を見せたのは、中国戦。1点を追う前半16分。左サイドでボールを受けると、一気にスピードアップして寄せてくるDFを一人かわし、ペナルティーエリア内に進入。対面するDFに対し、高速シザーズを仕掛けてその重心をずらすと、直後にボールを前方に押し出し角度のないところから左足を一閃。GKの頭上を射抜く豪快なシュートを決めた。この同点弾には本人も「イメージどおり」と納得の様子。

ゴールに照準を合わせるまでドリブルのキレはもちろん、そこからシュートに移るまでの一瞬の動きが素晴らしかった。DFを抜いたあと、角度がないと判断するやいなや、自ら角度をつけて自分のシュートポイントをつくり出す。最良のシュートポイントをしっかりと理解しているからこそなせる業だった。韓国戦の1点目もそうだったが、コースも『ここしかない』というもので、針の穴をとおすようなシュートだった。冷静にコースを見極め、その道筋へ正確に蹴り込む。その一連の流れに、才能が凝縮されていた。

もともとシュートセンスは非常に高かった。C大阪U-15時代から将来を嘱望され、テクニックとスピード、判断力の高さは、当時から抜けていた。この時期に苦い経験をしたこともその後の成長につながった。

「何をやってもうまくいかない。自分がやらなきゃいけないのに」。2011年U-17W杯(メキシコ)のときの言葉だ。U-17日本代表のエースとして期待されたが、大会前から極度の不振に陥り、ゴールを奪う感覚を失くしかけていた。チームは8強入りするも自身は大会を通じ1得点と振るわず。ただ、屈辱を味わったことで己のプレー、そして内面の弱さを見つめ直す機会を得ることとなった。弱気な自分からの脱却を図かり、どのような状況でもゴールを目指し続けるメンタリティーを意識的に持ち、個で打開できる力に磨きをかけた。

「目標は常に点を取ること。ただ点を取るのではなく、周りを生かしながらゴールしたい」と、C大阪U-18ではフィニッシュの精度に加え、前線の起点としての動きも意識づけた。挫折を経験し、そこからはい上がったことで南野は大きな成長を遂げた。才能は言うまでもないが、努力を重ね邁進したからこそ、その才能が輝きを見せていると言える。

3試合を通じて、同選手はゴールシーン以外でも攻撃の中心として奮闘した。前線で起点になるだけでなく、ときおり中盤の深い位置まで下がりボールを呼び込み、収まりどころとして攻撃にリズムを生み出した。中国戦は結果として敗れたが、「リズムをつくるところでちょっとでも遅かったらつながるものもつながらなくなる。改善する必要がある」と、敗戦のなかに修正ポイントを見出した。南野の動き出しに対し、周囲が合わせられなかった。自分に合わせてもらうだけでなく、自身が周りと息を合わせることでも連係にリズムが生まれると感じ取った様子。

攻撃の柱として得点だけでなく、さまざまなタスクが要求され、大きな期待を一身に背負っている。エースとしての責任感か、南野はそれを受け入れ、成長の糧にしようとしている。「役割が多いことを、僕は前向きにとらえています。大事なのは、それをしっかりこなせるかどうか。与えられた仕事をしっかりとこなし、最後の『得点』という重要な役目を果たしたい」。

このあくなき向上心こそ、彼の最大の魅力だ。「常に自分に厳しくやっていこうと思っています」。才能にあぐらをかくのではなく、高いレベルでタスクをこなせるように努力を怠らない。責任を果たせば、自身の成長にもつながる。南野自身、それをしっかりと理解している。

日本のグループステージ1位突破に大きく貢献した新時代のスター候補は、大会を通じてその名をアジアに知らしめた。南野拓実、今度は世界へと挑戦する。

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