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元フットサル日本代表・市原誉昭氏「サッカーにつながるフットサルテクニック」(攻撃編/応用編)

フットサル日本代表のキャプテンとして長年にわたり活躍し、ブラジルのプロクラブでもプレーした経歴を持つ市原誉昭氏。そんな日本フットサル界の第一人者に、最近ではサッカーのトレーニングとしても注目を集めているフットサルのトレーニングメニューをうかがいました。今回は1対1の攻撃面にスポットをあてた練習方法を紹介。前回に続いての応用編として、サイドでの1対1からシュートまで持ち込む形をレッスンします。(取材・文/河合拓)

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■1対1に持ち込む『フェイク』の動き

コートの狭いフットサルでは、1対1で仕掛ける場所はサイド、というのが鉄則です。ピッチ中央で1対1を仕掛けると、ボールを失った際にカウンターを受けたときに、即失点につながる非常に高いリスクが伴うからです。そのサイドで1対1を仕掛ける前に、まずは相手マークと数的同数の状態で、ボールを受けなければいけません。相手のマークがタイトだった場合は、ボールを持っている選手もパスを出すことはできないでしょう。では、相手マークとの距離をつくるためには、どうすればいいのか。ひとつの答えが、前回の基礎編でもやった『フェイク』の動きでスペースをつくることです。

タッチライン際で前方に走り、自分のマークに付いている選手の背後のスペースに走り込みましょう。特にフットサルではオフサイドがないため、マークに付いている選手は、その動きに合わせて付いていかなければいけません。もしマークする選手が付いてこなければ、フリーでボールを受けることができ、GKと1対1の決定的チャンスになります。相手のマークが付いてきた場合は、前方へのフリーランニングを止めて、瞬時にスタートポジション近くまで戻ります。マークは背後のスペースへ動いているため、戻った分だけスペースができています。ここでボール保持者からボールを受ければ、1対1を仕掛けられる状況ができているのです。

■狭いスペースこそストロングポイントを生かす

では1対1になったとき、相手の守備を迷わせるにはどうすればいいでしょうか。それはボールを持っている選手に、複数の選択肢があると思わせることです。ドリブルで縦に仕掛けてくるのか、中央に仕掛けてくるのか。それとも、シュートを打ってくるのか、パスを出すのか。いくつもの選択肢があると考えさせて、相手にどう守るかを決めさせないことが、1対1を優位に進めるポイントとなります。そこで市原氏は、左サイドに右利きの選手、右サイドに左利きの選手が行くように進言します。そしてタッチラインと平行になるように背中を向けて、マークからボールの遠くなる利き足の足裏でパスを受けるように要求します。

「サッカーでは、左サイドに左利きの選手が入ることが多いです。サッカーだとスペースがすごくあります。縦にボールを出して走って、センタリングというプレーがやりやすいでしょう。でもフットサルでは、それほどスペースがありません。左利きの選手がボールを受けて、DFに寄せられてしまうと、次の動作が取りにくくなります。逆に右利きの選手が左サイドに入れば、ボールを受けてから、縦に行くことだけでなく、中に入ることもできます。その時点で相手を迷わせることができます。また、タッチラインを背にしてボールをもらうことで、広い視野が確保できます。見えている範囲が広ければ、それだけで相手はボールを持っている選手にいくつものパスコースがあるようにも感じます」と、その理由を説明しました。

さらに、このポジション取りをすることで、1対1に入る前段階だけではなく、実際に仕掛ける際にもメリットがあると市原コーチは話します。「相手が縦のコースを切ってきたら、中に入って利き足の右足でシュートを打てます。逆に相手が中を切ってきたら、縦に仕掛けてシュートを打てます。このときは右足のトウキック(つま先のキック)でシュートをすれば強いボールを蹴れます。無理やり苦手な左足でシュートを打たなくてもいいんです」。スペースが狭いフットサルでは、より自分のストロングポイントを生かせる場所を見つけることが重要なのです。

実際にサッカーでも、バルセロナでは左利きのメッシが右サイドに入り、バイエルンでも左利きのロッベンが右サイド、右利きのリベリーが左サイドに入っています。高いボールポゼッション力のあるクラブは、相手を押し込み、ペナルティーエリア付近でゲームを進めることが多くなります。そうなると、スペースが少なくフットサルとの共通点が多い状況となるため、利き足の逆サイドに選手を配置することが有効になるのです。

さらに動画では、このトレーニングの次に、相手に間合いを詰めさせることで、裏のスペースをつくり出すトレーニングも紹介しています。スペースがないからこその発想と工夫、さらには技術が求められるフットサルのトレーニングを、あなたのチームの練習にも取り入れてはいかがでしょうか。

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市原誉昭(いちはら・たかあき)
1975年8月28日生まれ。埼玉県出身。小学校卒業後、プロサッカー選手を目指して単身ブラジルへ渡る。キンゼ・デ・ジャウー、コリチーバなどを経て、帰国後の96年に横河電気サッカー部(現 JFL・横河武蔵野FC)に加入。98年にフットサルに転向すると、再度ブラジルへ渡り日本人プロ第1号となる。99年からはフットサル日本代表として活躍し、5度のAFCアジアフットサル選手権大会出場。2002年からおよそ5年間キャプテンを務め、2004年フットサルW杯の出場権獲得にも大きく貢献した日本フットサル界の第一人者。Fリーグ(日本フットサルリーグ)開幕後はバルドラール浦安に所属し、全日本フットサル選手権大会優勝。その後、ペスカドーラ町田、湘南ベルマーレでプレーし、2014年に現役を退いた。

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