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走りの質を上げる股関節の正体/"間違えない"ためのフィジカル講座

4月のCOACH UNITED ACADEMYは「フィジカル」をテーマに、育成年代のトレーニングを"間違えない"ための基礎知識をお送りしています。後半はフィジカリズムの横原和真氏による、速く走るために押さえておくべき「3つのポイント」を公開中。今回は『重心』『軸』と併せて走りのカギとなる『股関節』の働きについて解説します。(取材・文/澤山大輔)

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■「脚はどこから生えている?」の誤解

横原和真(以下、横原):COACH UNITEDに掲載の第1回第2回の記事では、それぞれ『重心』と『軸』について言及しました。今回は、速く走るための3つめのポイントとなる『股関節』についてお話しさせていただきます。

まず押さえておくべき論点は、「脚はどこから生えているのか」ということです。一般的には脚の付け根(太ももと胴体の境)から生えていると思われがちなのですが、実は脚というのはもっと上、お尻の上あたりから生えているものなのです。したがって股関節を大きく使うには、尻の上の部分をうまく使って"尻から引き上げる"という意識を持つことが重要になります。

――確かに、実際に動くときには過去の見聞や経験にもとづき、つい太ももやひざからという意識で動いてしまう人が多いように思います。

横原:多いでしょうね。しかし、実際には体幹の筋肉をうまく使い、お尻から脚を引き上げて下ろすという意識を持つことが重要です。基本的に、疾走時には重心が少し上がってきますが、その上で動きの質によって一軸走法になるか二軸走法になるかという違いが出てきます。

重心が上にある状態で脚を上げ、「前に脚を出したい」と思うときは、どうしてもひざが先に出ていきやすいのです。このあたりは動画で詳しく解説していますが、ひざが先に出てしまうと斜めの軸が発生します。身体が後ろに居残り、足だけを先についてしまうのです。

――重心が後ろ、身体の軸は斜めになっている状態で足をついてしまうと、どういう不都合があるのでしょうか?

横原:実際に自分でやってみるとよくわかると思いますが、これは「脚を置いている位置に対して、自分が向かえていない」という状態です。この体勢ではねん挫や、体重の少ない子どもにはあまり多くないですがACL(膝前十字靭帯)損傷といった傷害の原因となりえます。当然、ケガを負ってしまえばトレーニングから離脱せざるを得ませんし、復帰に時間がかかれば元の状態に戻るのも難しくなります。いかに傷害を避けるかという観点でも、股関節を適切に使いながら、自分の重心・軸を意識して脚を置く位置を定める動きが重要になるでしょう。

では、なぜ股関節が重心や軸を意識するうえで大切なのか? 理由はその働きです。股関節とは脚を曲げる動きに関して多く使われる部分ですが、股関節を大きく使って足を置いたとき、重心は足の上にある状態になります。これが疾走時にうまく働くと、身体は脚と同じラインに位置することになり、ひざが前に出ることがありません。脚より重心が先に動いているため、次の脚も出やすくなっているというわけです。

――素早く動くため、そして大ケガのリスクを避けるためにも、股関節をうまく使うことが重要なのですね

横原:子どもの頃に負ったケガ、負傷歴といったものは身体のクセとなって残りやすいですし、ACLを損傷すると再発のリスクも高く、選手の生涯的なパフォーマンスを下げてしまう恐れがありますからね。

以上、重心・軸・股関節という3つのポイントに絞って疾走時の身体の使い方について解説させていただきました。テーマの性質上、今回の解説は動画で確認していただくことでより正確な理解を得られると思います。COACH UNITED ACADEMYでは実演も交えて解説していますので、この機会にぜひご覧ください。

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横原和真(よこはら・かずま)
1983年11月15日生まれ。フィジカリズム・ランニングコーチ。日本陸連公認コーチ、日本陸連公認ジュニアコーチなど。現役時代はハードル走を専門とし、全国大会の常連に。西日本インカレ優勝、全日本インカレ7位、日本選手権4度出場などの実績を持つ。引退後はスポーツ事業会社に勤務する傍ら、陸連公認コーチ等多くの資格を習得し、陸上のみならずラグビーやサッカーなど他種目でも選手育成・指導に取り組む。その語り口のわかりやすさ、実践的な指導内容には定評がある。
【フィジカリズム】https://www.facebook.com/physicalism

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