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自分としっかり向き合えば、勉強とサッカーの両立はできる

※サカイク転載記事(2014年1月3日掲載)※

前回に引き続き、来季は湘南ベルマーレへ加入が内定している早稲田大学の三竿雄斗選手のサッカーと勉強の両立についてお伝えします。高校3年になってトップチームには上がれないという結論に至った三竿選手は、どのようにして大学受験に取り組んだのでしょう?(取材・文/石井宏美)

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<<サッカーも勉強も負けることが大嫌い 集中して取り組んだ中学時代

■プロになりたいという目標と、現実を見据えて将来を考える

さらに練習がハードになる中で、勉強面に関しては、やや疎かになることもありました。しかし、将来のことを考えると、もちろん大学を経由してプロになることが最大の目標ではありますが、それ以外の道も考えなければならない。そんな気持ちも、頭をよぎります。

「もし、プロになれないのであれば、大学に行かなければならない」

最初に青山学院大学のスポーツ推薦を受験しますが、結果は残念ながら不合格。9月には早稲田大学の自己推薦を受けようと試みますが、今度は欠席日数が多く受験することは不可能な状況に。その頃には、すでに時期も過ぎており、希望する大学の願書はほぼ締め切られているという状態。しかし、学歴への強いこだわりを持つ三竿選手の気持ちは、自宅から近く、さらにはサッカー部が強いことが分かると、気持ちはもう、早稲田大学受験へと注がれていたのです。

Jリーグクラブの下部組織であるユースは、12月に開催されるJユースカップが最後の大会となり、その大会の終了とともに、3年生は引退というのが通常の流れ。しかし、三竿選手は、高円宮杯全日本ユースサッカー選手権大会が終了した10月のある日、ユースの監督に自分が考え抜いて出した決断を伝えます。

「勉強に集中したいので練習を休ませてください」

周りの選手よりも少し早くユースを引退し、早稲田大学受験に向け着々とシフトしていきます。

しかし、あくまでも受験のために一時的にサッカーを中断するだけであり、大学に行ってもサッカーを続けることは大前提。合格したあかつきには、大学のサッカー部で思い切りサッカーをすることは、すでに心に決めていました。

「さすがに大学受験となると、中学受験のようにはいきませんからね」

学校の授業に集中することはもちろん、放課後は週に3回、個別指導の塾に通うと、「自宅にはいろいろと誘惑が多いので」と、自習室で勉強するなど、自分自身を厳しく律せる環境に身を置きました。その代わり、自宅ではどんなに勉強しても最大で2時間。「集中して勉強しないと意味がないから」と、自分に合う勉強方法を模索して取り組んでいました。

一時的にではありますが、サッカーを離れ、ときにはストレスを感じることもありました。ふとした瞬間に、「ああ、サッカーがやりたい」と、ウズウズしたことも一度や二度のことではありません。それでも、「ここで勉強を辞めてしまったら、たとえ一時的なこととはいえ、サッカーから離れた意味がなくなる」と我慢。これまでサッカーに注いできた力を、「数ヵ月間の辛抱だ」と、自らの気持ちを奮い立たせたのでした。

■すべては早稲田大学入学のため

センター試験の自己採点は、最低ラインの10%を上回る点数でした。そして、つかんだ"合格"の確信。さまざまなプレッシャーを感じる中、目標を成し遂げた達成感や喜びは、何ものにも替えがたいものでした。

"プロになれるか、なれないか"半信半疑の気持ちが続きながら2年に進級し、関東大学サッカーリーグ開幕頃から試合に出場。Jリーグのスカウトから注目されていることを知ると、ようやくプロを現実的に捉えられるようになります。自分の中でもようやく、明確に「プロサッカー選手になりたい」と強く願うように。

サッカーと勉強の両立については、「僕の場合は、性格的にいろいろな選択肢がありすぎると、油断してしまい"どれか1つぐらいはいい方向に進むだろう"と中途半端になってしまう。ですから、正直、自分がサッカーと勉強をうまく両立させられてきたのかどうかは分からないし、文武両道という観点では、僕がどうこう言える立場ではないのですが...」と苦笑い。しかし、こんな持論もある。

「本当に小さい頃から、すごく負けず嫌いで、サッカーでは試合に負けると必ず泣き、勉強でも悪い点数を取ったときにはものすごく悔しかった。そういう意味では、自分の中では、いかに"負けず嫌いか"ということが大事だと思っているんです。だからこそ、本当に、そのときどき、一瞬一瞬を大事にしていれば、結果は自然とついてくるというか...いま、この瞬間に、自分の目の前にあることとしっかりと向き合うことが大事なのではないかなと、僕は感じています」

サッカーと勉強の両立といっても、その方法はそれぞれ個性があるように、人によって異なる。10人いれば10通りあるでしょう。大切なことは、自分に合ったもの、自分にマッチした方法を見つけ、そしてそれらを継続し、実行させることなのではないでしょうか――。

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