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「パフォーマンス最大化」の前提は、常に最大限を維持する身体作り/コンディショニングの実践者 (4)

スポーツ界で注目を集めている指導者がいる。それが常葉大学陸上部監督の里大輔氏だ。現役時代、短距離のジュニアオリンピックで優勝経験を持つ里氏の専門は「スピードアップ」。身体の使い方を向上させ、速く走るためのトレーニングを実践しており、監督を務める実業団クラブでは就任1年目でリレー全国3位に導いた。また、ドイツでプレーするプロサッカー選手や強豪高校サッカー部、ラグビーの年代別日本代表や名門大学など、種目を問わず指導にあたっている。それらのスポーツに共通するテーマが、コンディションを維持してパフォーマンスを最大化させること。各種スポーツに精通する里コーチに、コンディショニングがパフォーマンスに及ぼす影響について話を聞いた。(取材・文・写真/鈴木智之)

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COACH UNITED(以下CU):里コーチは陸上の枠を超えて、サッカーやラグビーなど様々な種目の指導にあたっています。種目によってコンディショニングの捉え方は違いますか?

里:陸上の場合は重要な大会が年に何回かあり、そこに合わせてコンディショニングをしていきます。一方でサッカーやラグビーは年間を通じて試合がありますよね。つまりシーズンを通じて、高いパフォーマンスが発揮できる身体を作らなければいけないわけです。例えば、シーズン序盤はコンディションが良くてプレーにキレがある状態だったとしても、シーズン終盤にコンディションを落としてプレーの質が下がってしまってはいけません。その意味でコンディショニングはすごく重要で、ポイントとなるのがリカバリー(回復)です。

CU:サッカーの場合、毎週のように試合があり、ハードなトレーニングをしています。どのようなリカバリーが良いと考えていますか?

里:リカバリーだけを単体で捉えるのではなく、トレーニングのひとつのサイクルとして「練習前の栄養補給・トレーニング・練習後の栄養補給・休息」の4つをワンセットとして考えることが大切だと思います。私が指導をしていた高校サッカー部はお弁当を注文して、練習後30分以内に食事ができるようにしていました。これは練習後の栄養補給として、効果的だと思います。練習前や練習中の栄養補給にはアミノ酸を摂取します。練習前にアミノ酸を飲んで、損傷した筋肉を修復するための準備をしておきます。トレーニング後は壊れた筋肉を修復することが大切で、「超回復」を促進させてくれるのがアミノ酸です。私が短距離走の選手だった頃は、練習の間中、アミノ酸飲料を飲んでいました。サッカーのように筋肉の損傷が激しいスポーツをする上でアミノ酸は欠かすことができないものですし、アミノ酸を摂ることはトレーニングの一部だと考えています。

CU:選手に対して、コンディションニング面でどのような指導をしていますか?

里:大切なことは、コンディションを低下させないことです。例えば食事や睡眠などの休息が足りないと、知らず知らずのうちにコンディションは低下していきます。指導者の立場からすると、1試合だけ調子が良い選手よりも、シーズンを通じて「下げ幅の低い選手」の方が計算ができますよね。シーズンを通じてコンディションニングに意識を向けて、生活の質を高める努力をしている選手は、トレーニングの成果が出やすく、結果として日々レベルアップすることができます。ある試合ですごくコンディションが良くても、次の試合で動けなければ意味がありません。調子の波があるのは仕方ないとしても、良い方を見るのではなく底の方がどれだけ高いレベルにあるか。そこを見ていくべきだと思います。

CU:試合で最高の力を発揮する、つまり「パフォーマンスの最大化」について、コンディションニングの観点からできることはどのようなことでしょうか?

里:例えば、ある選手が試合中10回スプリントをして、センタリングを上げることができるとします。プレー回数を重ねるごとに筋肉が損傷して、本当は10回できるところをコンディションが悪いと8回しかできない。そこでアミノ酸を摂取することによって、最低限10回は必ずできるように保ち、さらにその回数を上げていく作業をする。つまり、常に最大限の力を発揮できるコンディションを維持しておき、その上でトレーニングをすることで最高回数を引き上げる。それがパフォーマンスの最大化に必要な考え方だと思います。私はラグビーの年代別代表のコーチもしていますが、ハードな練習に耐えるために練習場にはリカバリードリンクが用意されていますし、トレーニング前にはアミノ酸と糖質が含まれた補助食を摂ります。競技レベルが上がるとアミノ酸を摂取するのは当たり前で、それがトレーニングのひとつになっているのです。

CU:現在、最先端の科学と理論をもとに構築した『里スピードアップメソッド』が広く知られ、陸上だけでなくサッカーやラグビー、バスケットなどで指導をされていますが、今後の目標を教えて下さい。

里:どんな競技でも元になるのが「身体を速く動かす」ことで、私はその専門家です。ジュニア年代から大人まで、正しい身体の動かし方を身に付けることで、エネルギーのロスなく、より効率的に速く動くことができるようになってほしいと思っています。2020年の東京オリンピックを目指す陸上選手や、サッカーではドイツ・ブンデスリーガでプレーする選手の指導もしていますが、あらゆるジャンルの選手が「効率的に速く身体を動かす」ことができるようになり、パフォーマンスを向上させる手助けができればと思っています。

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里大輔(さと・だいすけ)
常葉大学陸上部監督、ARROWS JAPAN(株)陸上競技部監督。ラグビー年代別代表ランニングコーチ。現役時代は陸上競技(100メートル)の選手としてジュニアオリンピック優勝、全日本中学生大会優勝など輝かしい成績を残す。独自のトレーニング理論に定評があり、小学生からトッププロまで競技を問わず様々な選手を指導している。

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