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「純粋で何でも吸収するジュニア年代」にこそ教えるべきこと/オフ・ザ・ボールのトレーニング

サカイクキャンプやシンキングサッカースクールのコーチとして活動中の高峯弘樹氏は、過去にベガルタ仙台のユースとジュニアユース、大阪学院大学高校、神奈川大学などで監督を歴任。現在はジュニア年代を担当しており、育成年代の全カテゴリーで指導経験を持つ稀有な指導者だ。3月前半のCOACH UNITED ACADEMYでは、その高峯氏が最も重要だと考えるに至ったジュニア年代の指導において、いま最も重視している「ボールを持っていないとき(オフ・ザ・ボール)の動き」をテーマにしたトレーニング映像を公開している。(取材・文/鈴木智之)

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■ボールを持っていない87~88分の動きこそ重要

高峯氏は大学、高校年代を長く指導した経験から、あらためてジュニア年代の重要性を認識したという。中でもこの年代で指導すべきポイントとして重視するのが「ボールを持っていないときの動き」だ。高峯氏は言う。

「90分の試合中、ひとりの選手がボールを触っている時間は2~3分です。もちろん、ボールコントロール技術はものすごく大切ですが、ボールを持っていないときに何を考えて、どう判断し、どうプレーするかも同じくらい大切。ジュニア年代で『ボールを持っていないときの動き』の重要性を伝えることは、選手の将来を考える上で非常に大切だと思っています」

指導の現場で「パーフェクトスキルを身に付けよう」という声を聞くことがある。高峯氏によると、パーフェクトスキルとは「状況に応じて発揮する技術」であり、そこには当然ボールを持っていないときの動きも含まれているという。ボールを持っているときだけでなく、持っていないときにどう動けばいいのか。それを身に付けるのに最も適しているがジュニア年代だ。高峯氏が説明する。

「私は中学、高校、大学、そしてジュニアと、すべての年代を指導してきました。その中で、自分の経験からはっきり言えることがひとつあります。それは、小学生年代は本当に純粋で、何でも吸収しようという姿勢にあふれているということです。彼らは指導者の言葉に必死に応えようとする。だからこそ、彼らに何をどう伝えるのか――指導者にはその責任を常に感じてほしいと思います」

ジュニア年代で指導者にかけられた言葉やアドバイスは、成長して大人になっても覚えているもの。それだけ指導者が投げかける言葉の意味は重い。高峯氏は言う。

「例えば、長い距離を走って味方にスペースを作ってくれた選手に『よくやった、すごいな』と褒めてあげると、『もっと味方のために走ろう』という気持ちが湧いてきます。一方で、ボールを持ってドリブルで3人抜いたことだけを『すごいな』と褒めると、ボールを持って何かをすることにしか、価値を見い出せない選手になってしまうかもしれません」

■指導者に求められる「サッカーの本質」の理解

選手を褒めるタイミング、褒める内容の重要性は、指導者の方ならご理解いただけるのではないだろうか。一見地味だが、非常に効果的で、味方を助けるプレーを見逃さずに褒める。プレーを見抜く目と指摘するタイミングも、指導者の腕の見せ所といえるだろう。

「サッカーとは、相手のボールを奪ってゴールに入れ、その数を競うスポーツです。決して、ボールコントロールの技術を競い合う競技ではありません。メッシやネイマールがもてはやされた結果、子どもたちは『サッカーとは、ボールコントロールのスポーツなんだ』と勘違いしてしまう傾向にあると思います。もちろん、ボールコントロールはサッカーの入口であり非常に大事なのですが、サッカーに必要な要素はボールコントロールだけではなく膨大にあります。それを伝えるのが、指導者の役割だと思います」

相手ボールを奪うために、長い距離を走る。奪ったボールをゴール前に運ぶために、一気呵成にスプリントする。ボールのないところでは、常に周囲の状況を見ながらポジションを修正する。このように、サッカーはボールコントロールの局面以外にすべきことが無数にある。

「高校生、大学生になると、知識やいままでの成功体験がジャマをして、指導者の言うことを受け入れにくくなることもありますが、小学生は純粋で、何でも吸収してやろうという気持ちを持っています。だからこそ、小学生年代は多くのことを教え、身に付けさせるチャンスなんです。ゴールを決めるため、ゴールを守るために何が必要か。その年代の発育や発達、理解力の変化に応じて、必要なことを必要なタイミングで指導することが大切だと思います。小学生にプロと同じ練習をさせても意味がありません。その年代に合った内容で、個の成長に重点を置いて指導することが一番です。そして、小学生年代はコーチの言葉を信じて一生懸命に応えようとするので、サッカーをプレーする上で本当に大切なことを、責任をもって伝えてあげてほしいと思います」

COACH UNITED ACADEMYのセミナー本編では、実際に高峯氏が子どもたちを指導をしたある一日のトレーニングを公開している。小学生に対してどのようなルール設定のもと、どんな声がけをして上達に導いていくのか。その一連のプロセスを垣間見ることができるトレーニング映像を、ぜひ日常の指導の参考にしてほしい。

高峯弘樹(たかみね・ひろき)
1970年2月2日生まれ。神奈川県出身。順天堂大学卒業後、ドイツ留学を経てベガルタ仙台育成部監督、大阪学院大学高等学校サッカー部監督、神奈川大学サッカー部監督を歴任。トップからジュニアユースまで幅広いカテゴリーで指導経験を重ね、現在はサカイクキャンプヘッドコーチ、シンキングサッカースクールコーチとして、主にジュニア年代の指導に注力している。日本サッカー協会A級ライセンス、ドイツサッカー協会B級ライセンス保持。

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