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実戦を想定した練習時の雰囲気作り/球際の強さを上げるレジスタ流トレーニング

昨年度の全日本少年サッカー大会では、並み居るJクラブを退け、見事優勝を果たしたレジスタFC(埼玉県)。選手選抜のセレクションを行わない街クラブが、どのようにして日本一に輝くことができたのか。COACH UNITED ACADEMYでは全3回に分けて、レジスタFCの強さの秘密を探っていく。(文・鈴木智之)

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■「試合と同じ状況」で行うからこそ実戦で役立つ

レジスタのトレーニングは、1回およそ2時間半。平日の練習は週に2回、週末は試合というスケジュールで、他のクラブと比べて特別に練習時間が長いわけでも、回数が多いわけでもない。練習も、中城氏が「特別に変わったことはしていないんですよ」話すとおり、メニュー自体に魔法はない。ただ、トレーニングを見ていると、常に緊張感がグラウンドに漂い、選手たちが集中してサッカーに取り組む雰囲気づくりが行われているように感じられる。

たとえば、動画にも収録されている「3対1」のトレーニング。ボール保持側が三角形を作ってパスを回し、守備側がボールを奪うと、奪われた選手と役割が交代するという「鳥かご」や「ロンド」と言われる練習だ。ここで中城氏は「ファーストタッチで相手を騙そう」「ボールを受ける前に周りを見て、相手と味方との距離を考えよう」といった、技術や判断に働きかける声掛けの他に、練習と練習の間の移動や練習スタート時には「このグループが一番遅いぞ」といった声をかけ、常に選手をアラートの状態にするような働きかけが印象的だった。

グラウンドでは、選手たちがなんとなく練習をこなすのではなく、集中して全力を出すような雰囲気づくり、声掛け、トレーニングのオーガナイズが2時間半に渡って行われていた。中城氏はトレーニング時の雰囲気づくりについて、次のように語る。

「練習と試合を同じ雰囲気に持っていくのって、すごく難しいですよね。今日の練習でも選手たちに言いましたが『これが試合でも、そういうプレーをするのか?』という投げかけは、常にしています。たとえば弱気なプレーであったり、チャレンジできるところでしなかったり。子どもたちには『チャレンジして、失敗してもいいから、自分の力を出そう』と、よく言っています」

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■なんとなくではなく1つ1つのテーマに全力で取り組んでみる

中城氏がトレーニング中、繰り返し投げかけているのが「いま、目の前の勝負に勝つこと」だ。それはルーズボールの競り合いであったり、1対1の攻防であったり、シュートを決める、防ぐといった『勝負』である。サッカーの試合には、局面に応じた無数の勝負が存在する。そして局面で勝つ回数の多いチームが、結果として試合に勝つ可能性が高くなる。だからこそ中城氏は、レジスタは目の前の勝利にこだわる。

「ピッチにいる選手が強い意志、気持ちを持って戦っているか。まずはそれを見ています。選手には、練習でも試合でも、自分が持っている力を発揮してほしいんです。それを積み重ねていくことで、成長していくのだと思います。

いまのご時世、サッカーは習い事のひとつという感覚で来ている子もいます。そこで、なんとなくサッカーをして、練習で力を持て余して帰ったとすると、家で自分のプレーを振り返ることって、なかなかないですよね。我々としては、思いっきりプレーして全力を出し切った中で何かを感じて、もっとうまくなりたい、早くサッカーがしたいと思えるような環境を作りたいんです」(中城氏)

レジスタの合言葉は「やりきること」。どんなに暑くても、寒くても、雨が降っていても、目の前の勝負にこだわり、やりきる。それが、彼らの流儀である。

昨年度、全日本少年サッカー大会で優勝した学年は、レジスタ卒業後、10名がJクラブの下部組織へと進んだ。ほかにも街クラブや中体連の部活動で活躍し、クラブユースや高校サッカーを経て、将来はプロの選手になりたいという気持ちを胸に、夢に向かって進んでいる選手も多く存在する。

「レジスタでサッカーをしていたことが、大人になったときに役に立ってほしい。それが基本の考えとしてあります。卒業生に『レジスタにいたときに、がんばって努力したから、いまの僕があるんです』と言われたときが幸せです。選手には、自立した人間に育ってほしい。指導する立場から言うと、それが一番の気持ちです。その次に、日本代表に入ってほしいとか、色々なところで活躍してほしいという思いがあります。少年サッカーをやっていて一番大切なのが、人を育てることだと思います。簡単ではないですが、選手たちには100%以上のものをぶつけていきたいと思っています。そして、サッカーがうまいだけではなく、すばらしい人間になってほしいと願っています」

COACH UNITED ACADEMYでは、中城氏の指導風景を公開中だ。選手達のプレーの何を見て、どこにコーチングをしているのか。中城氏がグラウンドで表現する、指導の熱をぜひ感じてほしい。


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中城勉(なかじょうつとむ)
1976年10月14日生まれ。2004年にレジスタFCを設立。2008年にわずか4年間で埼玉県を制し、2012年にはダノンネーションズカップの日本大会で優勝。世界への切符を掴む。その後も、強豪ひしめく埼玉県にて素晴らしい成績を収め、ついに第39回全日本少年サッカー大会にて悲願の初優勝を成し遂げる。先日行われた国際規模のCOPA PUMA TOREROS 2016 においても優勝。レジスタFCを率いて各大会、常に上位の成績を収めている。

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