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『育成年代における、効果的なフィジカルトレーニングとは?』セミナーレポート

2017年1月15日、スポーツITカンパニーのCLIMB Factory株式会社のセミナールームにて、育成年代の指導者を中心とした、フィジカルと栄養についてのセミナーが行われた。

150人ほどの参加者を集めたセミナーの第1部は「育成年代におけるフィジカルトレーニングのポイント」と題し、広瀬統一氏と三栖英揮氏が登壇。広瀬氏はなでしこジャパンのフィジカルコーチを務め、東京ヴェルディ、名古屋グランパス、京都サンガ、ジェフ千葉のアカデミーでアスレティックトレーナー/コンディショニングコーチとして活躍した人物だ。

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広瀬氏は参加者に向けて「本質的なことは、すぐには成果が出ない。情報を整理して統合し、トレーニングに落とし込んで成果として表に出るのは時間がかかる。芽が出ない時は不安になるが、選手達のためになると思ってやっていることは、自信を持って継続してほしい」とアドバイス。

さらに「そこで迷って、芽が出ないから別のことをやってみようと、あっちこっち行ってしまうと、芽が出る直前で止めてしまうことになるかもしれない。そうなるといままでやってきたことがフイになる。非常にもったいないので、自信を持ってやり続けてください。そうすることで、成果は出ると思います」と熱のこもったメッセージを送った。

三栖英揮氏は、国学院久我山高校が全国高校サッカー選手権で準優勝した際にフィジカルコーチを務めており、今季よりFC琉球のフィジカルコーチとしても活動中。高校サッカー部を中心に、多くの育成年代の選手を指導する観点から「日本の育成年代のフィジカルトレーニングは、すごいスピードで進歩している。日本の環境において、何が一番選手強化に役立つのか。トレーニングを質の高いものにしていくために、多くの人と情報を共有し、力を合わせて、少しでも良い環境を選手に与えるために頑張っていきたい」と語った。

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セミナーでは両氏が指導の最前線でどのようなアプローチをしているのかという事例に加えて、「計画的に休養をとって、リカバリーすることもトレーニングの一環」などの話も飛び出し、1時間半に渡り、有用な知見を提供してくれた。

第2部は味の素株式会社による「アミノバイタル」コンディショニングセミナーが開催。「食とアミノ酸コンディショニング」をテーマに、味の素の柴垣克樹氏による情報提供が行われた。ここでは「パフォーマンスをアップするためのアミノ酸」について、科学的な裏付けを元に様々なデータが展開された。

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なかでも興味深かったのが、スポーツシーンによって、必要なアミノ酸の違いだ。たとえば試合中、最後まで粘るために必要なアミノ酸が「アラニン」「プロリン」と呼ばれるもので、柴垣氏は「試合終盤のスタミナ切れは、主に血糖値の低下が原因。そこで糖質とアミノ酸(アラニン・プロリン)を同時に摂取することで、エネルギー源をより効率的に利用でき、最後まで粘ることができます」と説明する。

サッカーなどの激しい運動をすることで筋肉が損傷し、筋タンパクが分解されるが、筋タンパクの元になるアミノ酸BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)に加え、グルタミン、アルギニンを摂ることは、運動中のパフォーマンスに重要であり「アミノ酸を適切なタイミングで摂ることが翌日の高いパフォーマンスリカバーにつながる」(柴垣氏)という言葉を聞いた参加者は、真剣な表情でメモをとっていた。

セミナー参加者には、アミノ酸を手軽に摂ることができる「アミノバイタル® GOLD」「アミノバイタル® プロ」「アミノバイタル® パーフェクトエネルギー」「アミノバイタル® アミノプロテイン」のセットが配布された。

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柴垣氏は「練習、試合前に『アミノバイタル® プロ』を摂って、運動中はエネルギー源となるアラニン、プロリンが含まれた『アミノバイタル® パーフェクトエネルギー』を飲んでみてください。そして、練習や試合が終わったあとに、リカバーにロイシン高配合BCAAが特徴の『アミノバイタル® GOLD』を摂り、強いフィジカルを作るために『アミノバイタル® アミノプロテイン』を補給する。これが練習や試合で運動中のカラダのパフォーマンスのための手助けになるでしょう」と、理想的なアミノ酸の摂り方を教えてくれた。

セミナーには、会場を埋め尽くす人数の150名ほどが参加。フィジカルトレーニング、コンディショニングといった面における、スポーツ指導者、トレーナーの注目が高まっていることを改めて感じさせるセミナーだった。

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