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「集中しろ」と言われたら、具体的に何をする? 大儀見浩介が語る「集中力」

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COACH UNITED編集部です。皆さんは、「集中力」とは何か定義できていますか? 誰かに「集中しろ!」と言う時・言われた時、具体的に何をすればいいか、整理できていますか? なかなか、そういう方は少ないのではないでしょうか。

今回は、(株)メンタリスタ代表取締役・大儀見浩介さんをゲストに招き、「集中力とは何か?どうやって高めるのか?」をテーマにお話を伺いました。大儀見さんには、COACH UNITED ACADEMYにも同じテーマで出演いただき、集中力を高める具体的な方法について多くの例を元に解説いただいています。未入会の方は、この機会にぜひご加入ください。(取材・文:鈴木智之 写真:COACH UNITED編集部)
 

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--メンタルトレーニング『8つの心理的スキル』の中で、今回は『集中力』をテーマに伺いたいと思います。早速ですが、『集中力』とはなんでしょうか?

集中力を一言で説明すると「ひとつのことに意識を向けること」です。たとえば、子どもがゲームに熱中しているとき。これはとてつもない集中力を発揮しています。お母さんから「食事の準備ができたわよ!」と呼ばれても、声が耳に入らない。そんな経験を持つ人は多いのではないでしょうか。ほかにも、テレビを見ていたり、マンガを読んでいたり...。興味のあることに対して、子どもは驚くべき集中力を発揮します。

--サッカーの指導現場でも「集中しろ!」と選手に声をかけているコーチの声を聞くことがあります。あるいは保護者が子どもに対して「集中!」と言っている光景も目にします。

そうですね。しかし、子どもたちはコーチや保護者から「集中しろ!」と言われても、「どうすれば集中できるか」を知らないので、なかなか集中することができません。私が以前、指導者の方向けに講習会をしたとき、「集中とはなんでしょう?」と聞いたことがありました。そこで出た答えは全員違ったものでした。それほど、集中力という言葉の定義があいまいなのです。それでは、子どもたちもどう集中すればいいのかがわかりません。

練習中、コーチに「集中!」と言われた選手はなにをするでしょうか。ある選手は顔を上げて姿勢を正したり、ある選手は夢中になってボールを追いかけたり......。フランスサッカー協会の指導教本にこんな一節があります。「選手に対して『集中』という言葉を使うのであれば、指導者は集中とは何かを知らなければいけない」。

--なるほど。たしかに、集中力という言葉の意味は、なんとなくは理解できますが、それを説明するとなると、難しいかもしれません。

私が指導者や選手たちに集中力の講習会をするとき、目玉焼きの作り方を例にして説明します。みなさん、目玉焼きを作ってくださいと言うと、簡単にできますよね。まずはフライパンを熱して、卵を割って落とす。蓋をして、しばらくすると出来上がりです。目玉焼きとはなにかを知っているから、作ることができます。集中力も同じで、「集中とは何か」を知ることで、自分で集中力を作る、つまり集中を高めることができるようになるのです。

--試合中、選手が自ら集中を高めようとしても、舞台が大きくなればなるほど、難しくなると思います。その場合、どうすればいいのでしょう?

まずは、自分たちのすべきことに意識を向ける。これに尽きると思います。たとえば、試合前のウォーミングアップのとき。相手チームと同じ時間にグラウンドに出てアップをしていると、「相手のほうが強そうだな」などと、相手の方をちらちら見たりすることもあると思います。試合で戦ってみなければわからないのに、相手を気にしすぎて、マイナス思考を自分で作り出してしまうのです。

そうならないためにも、事前にウォーミングアップのときにすること、たとえば練習内容やチームのルーティーンを決めておき、自分たちのリズムで、すべきことに意識を向けるようにすると良いと思います。また、会場の雰囲気に飲まれないためには、下見も大切になります。とくに全国大会などのビッグゲームは、事前に会場を見て、どこでウォーミングアップをするのか、客席との距離はどうかなどを確認しておくといいと思います。

――緊張を強く感じているときは、集中力も高まりやすいのでしょうか?ひとつのことに意識を向ける意味では、緊張も必要だと思うのですが。

仰るとおり、緊張も必要です。ただし、緊張を強く感じている状態では、集中力は高まりません。適度に集中している状態を、メンタルトレーニングの言葉で「ゾーン」や「フロー」と言うのですが、ゾーンやフローの状態に入るためには、適度なリラックスと適度な緊張が必要になります。緊張しすぎても、リラックスし過ぎても集中力は高まりません。

私はよく選手に、「頭はクールに、心は熱く、冷静と情熱のあいだの状態を作ろう」とアドバイスをしていますが、常に自分はどのような状態かを考えながら、心の状態に目を向けてみてください。

もし、緊張が強いなと感じたら、口角を上げて笑顔を作ってみてください。これは「逆フィードバック法」というのですが、人間の心と身体はつながっています。笑顔を作ることで、脳は「リラックスしているんだな」と感じて、緊張がほぐれてきます。その他、具体的な方法はCOACH UNITED ACADEMYの動画で詳しく紹介しているので、そちらも参考にして頂ければと思います。
 

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大儀見浩介(おおぎみ・こうすけ)
株式会社メンタリスタ代表取締役。静岡県清水市生まれ。東海大学第一中学校(現・東海大学付属翔洋高等学校中等部)サッカー部時代に、元日本代表の高原直泰氏とともに全国優勝を経験。東海大一高ではサッカー部主将として鈴木啓太氏(浦和レッズ)とプレーした。東海大学進学後、高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育、受験対策、ビジネス、社員研修など、様々な分野でメンタルトレーニングを指導している。

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  • JFA技術委員長
    霜田 正浩 氏

  • 湘南ベルマーレ監督
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