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あなたのチームの練習時間は適切ですか?コンディションを右肩上がりにするもの栄養素とは

日本のフィジカルコーチの先駆けとして、育成年代からトッププロまで指導する池田誠剛氏。かつては韓国代表フィジカルコーチとして、2012年のロンドン五輪、2014年のブラジルワールドカップで手腕を発揮。現在はFC東京のフィジカルコーチとして、日本のトップレベルの選手達を指導しています。サッカーコンサルタントであり、アーセナルサッカースクール市川の代表を務める幸野健一氏とは、30年来の仲でもあります。特別対談後編では、選手のフィジカル向上のために「指導者が持つべき心構えに」ついて、言及していきます。(取材・文/鈴木智之 写真/八木竜馬)

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幸野:池田さんは1994年のアメリカワールドカップのブラジル代表に帯同し、優勝までのプロセスを間近でご覧になられたそうですが、ブラジルの選手に接してみて、フィジカル面でどのような印象を持ちましたか?

池田:やっぱり、走力のレベルが高いですよね。先程も言いましたように(注:前編)、ブラジル代表は暑熱対策として、炎天下の中で60分ハーフの練習試合をしました。そこで選手たちは「いまこの練習をしないと、本番で走れない」と思って、真剣に取り組んでいました。ブラジル人選手は、まずは身体ありきと考えます。コンディションができていなかったら、テクニックも発揮できないし、戦術も発揮できない。でも、ヨーロッパの選手や指導者は、技術や戦術がしっかりしていたら、ある程度のパフォーマンスは発揮はできるだろうと考えます。

幸野:僕ら日本人からすると、ブラジル人は技術が優先で、フィジカルにはそれほど重きを置いていないイメージがありますが、逆なんですね。

池田:サンパウロも、コリンチャンスもパルメイラスも、まずはフィジカルありきでした。育成年代の時から、山を走ったり。ブラジル代表の選手に聞くと「フィジカルやサーキットトレーニングの練習日が決まっていて、その日は本当に嫌だった」と言います。でも、必要なものだと認識しているからやるんですよね。

幸野:池田さんはブラジルやイタリア、韓国、中国など世界中の国、クラブで仕事をして来られましたが、日本の選手が世界と戦う上で、フィジカル面でどのようなアプローチをすべきだとお考えですか?

池田:日本人は武道など、日本の伝統的なものを取り入れると良いと思っています。サッカーの場合、ゴール前で力づくで相手を引っ張ったり、抱えたり、抑えたりといったプレーがありますよね。ヨーロッパやアフリカの選手など、身長が2mあって、体重が90キロ近くある選手に、日本の小柄な選手がどうやって立ち向かえばいいか。筋トレで鍛えるにも限界がありますよね。でも武道には「相手の身体のここを抑えると、力が出ない」という考え方や技があります。とくに合気道は実戦で教えます。指導者としては、武道の要素を積極的に取り入れることを考えてほしいし、選手にもそういう話はします。

幸野:池田さんが長く指導をされた、韓国代表もアジアレベルで見るとフィジカルは強いですが、それこそワールドカップに出ると、ヨーロッパやアフリカ勢など、上には上がいるわけです。その意味で、日本独自のものを追求する意見には賛成です。

池田:合気道には、色々な身体の使い方のノウハウがあります。ヨーロッパやアフリカの選手に真っ向勝負でぶつかると、小柄な日本人選手は分が悪いですよね。よく、指導者の方に「日本人に合うフィジカルトレーニングはどんなものですか?」と聞かれますが、そのときに「武道を勉強してみてはどうですか」とアドバイスをしています。フィジカルについては「日本人として、どうするべきか」という観点で見ていくことが、大切だと思います。

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幸野:ヨーロッパのプロクラブには100年を越える歴史があり、一方の日本はJリーグができて23年。歴史の差は埋められないわけで、指導者自身が試行錯誤しながら勉強し、取り組むことが必要だと、私自身感じています。それと日本の子どもたちは、長時間練習しているケースもまだ見受けられます。個人的には、トレーニングの長さよりも質に目を向けるべきだと思っています。疲労回復には栄養や睡眠、とくにアミノ酸の摂取が不可欠だと思いますが、休息の重要性についてはどうお考えですか。

池田:毎回の食事で必要な栄養素をしっかりと摂り、よく眠ることが重要だと思います。指導者としては、トレーニングをすることで、コンディションが右肩上がりになる状況を作りたいわけです。そこでアミノ酸などの栄養と睡眠をしっかりとらないと、身体が回復しないまま、次の日の練習を迎えることになります。そうなると疲労がたまる一方ですし、ケガのリスクにもつながります。

幸野:そうですよね。

池田:大切なのは、自分で考えて実践すること。指導者の多くが、講習会やコーチングライセンスの研修に行けば、答えがあると思っているんですが、決してそうではないんです。もちろん、基礎的な知識は広がりますが、大切なのはまず自分でやってみること。講習会を受けてテキストをもらったら、これでいいんだなと思ってしまう。それだと、指導者としてレベルアップすることはできないですよね。

幸野:そう思います。フィジカルトレーニングやコンディショニングについては、世界はものすごい速さで進歩しています。食事や休息、アミノ酸摂取の重要性も含めて、常に情報をアップデートして、自分の頭で考えてトライすることが大切だと思います。私としても、日々情報を発信していますが、考えて勉強する指導者がもっと増えてほしいと思っています。本日はありがとうございました。

池田:ありがとうございました。


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池田誠剛(いけだ・せいごう)
フィジカルコーチ
1960年、埼玉県生まれ。現役時代は古河電工でプレー。引退後、古河電工(ジェフ市原)のヘッドコーチ、フィジカルコーチとして活動。1997年から10年間、横浜F・マリノスのフィジカルコーチを務めた。その後、釜山アイパーク(韓国)、浦和レッズアカデミー、韓国の年代別代表、韓国代表のフィジカルコーチを担当し、2012年のロンドン五輪では銅メダル獲得に貢献。2013年に岡田武史氏が指揮をとった杭州緑城のフィジカルコーチを務めた後、韓国代表のフィジカルコーチとして、2014年ブラジルワールドカップに帯同した。2015年はロアッソ熊本のコンディショニングアドバイザー、香港代表のフィジカルコーチを担当。2016年より、FC東京のフィジカルコーチに就任した。

幸野健一(こうの・けんいち)
サッカーコンサルタント/アーセナルサッカースクール市川代表
1961年、東京都生まれ。17歳でイングランドにサッカー留学後、現在まで40年に渡ってサッカーを続け、年間50試合以上プレーする。かつては広告代理店を経営し、2002年の日韓ワールドカップ招致活動など、サッカービジネスにも携わった。2013年からは、育成を中心にサッカーに関する課題を解決するサッカーコンサルタントとして活動中。息子の幸野志有人はJFAアカデミー福島を経て、16歳でFC東京に加入したプロ選手。

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