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クラブやスクールに"就職"するために必要なスキルとは? サッカーコーチ就活講座

※提供:IFCO※

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サッカー指導者になりたい!コーチとして後進の指導に当たりたい!サッカーコーチを目指す人は多くても、実際どうしたらなれるのか?どんなスキルが必要なのか教えてくれる場はあまりないようです。

「コーチになるためにはサッカーの技術だけでなく社会性も必要です」

こう語るのは、全国のサッカー関係者諸団体が協力して指導者、運営スタッフの養成を行っているIFCO(国際サッカーコーチング&マネジメントスキル認証機構)の伊藤聡さん。IFCOではサッカー・フットサル業界専門求人サイトスポキャリと協力して、サッカーコーチとして"就職"するためのスペシャルプログラム『サッカーコーチ就活講座』を開催予定。

自らも会員ゼロの新規オープンのスクールコーチからスタートした伊藤さんが語る、サッカーを職業にするために必要なものとは?

■クラブやスクールに"就職"するためには?


――サッカーコーチの勉強会は良く耳にしますが"就活"講座というのは珍しいのではないでしょうか?なぜ就職に特化したプログラムを企画されたのですか?

IFCOでも海外トップレベルのサッカー指導、運営のノウハウを日本に根付かせる活動をしていますし、海外にコーチ留学する人も増えています。サッカー技術やコーチング技術を学んだ人材はたくさんいるのですが、こうした若者がいざコーチ業をはじめようと思ったときに「何からはじめたらいいかわからない」という声が意外に多いんです。

通常の就職活動と違って一斉に新卒を採用するわけではありませんし、求人自体があまりない。要するに人づての「人脈」で職に就くことが多いんですよね。

――そうした声を聞いて、就職に直結するようなスキルや考え方について学べる機会をと?

クラブやスクール、フットサル場が増えているとはいえ、まだまだサッカー業界の求人は東京に集中しています。もちろんこうした受け入れ側の課題もありますが一方で、コーチを目指す若者たちが、コーチに必要なスキル、求められている要素を本当には理解していないのではないかと思います。立場上、職を求める側、求人する側のリアルな声に接することも多いのですが「サッカーコーチとして食べていきたい!」と強い意欲を持つ若者と「良い人材が欲しい」と人を探しているクラブやスクールのマッチングが必要だなという実感はあります。

■「好き」だけでは不十分。サッカーコーチの現実とは?

――サッカーコーチを目指す人と、求人側でズレがある?

海外でライセンスを取って、最新の指導法を学んできた若者が就職に困るという話は良く聞きます。求人倍率の問題もありますが、それとは別にサッカースキル以外のスキルが鍛えられていない、鍛える場がないという問題もあると思います。

「サッカーが好きです!」「子どもが好きです!」キラキラ目を輝かせてそう言えることももちろん大切なのですが、サッカーを職業にするという現実はそう簡単ではありません。

経験のない人から見れば、サッカーコーチの仕事はサッカーを教えることと思われがちですが、サッカーを教えていない時間、表には見えてこない時間の方がずっと長いし、大切です。事務的な仕事、ビジネス的な仕事、生徒集めだってするし、雑務も多い。こうした業務にはやはりコミュニケーション能力やビジネススキルといった社会性が必要になってきます。

――伊藤さんご自身もスクールコーチからスタートしたとか?

9年間コーチとして実務を経験しました。初めての職場が新規立ち上げのスクールだったので、スクール生をどうやって集めるかに奔走しました。まずは認知してもらうことが大切と、ビラ配りやポスティングをかなりやりましたね。どのタイミングで、どこで配るか、どうしたら効果的か、いま考えると、そうしたことを繰り返すうちにサッカーのことだけでなく運営の仕組みや現場に必要なスキルを身につけていった気がします。そのスクールは数年後には生徒6,500名を抱えるほどになりました。

■自分のクラブやスクールを持ちたい人にも

――そうしたノウハウを今回の講座で学べるんですね?講座ではどんなお話をされる予定ですか?

まずはクラブやスクールに求められる人材、コーチ像ですね。コーチという仕事の実際、そこからケガやさまざまなトラブルに対処するためのスキル、いまは本当にいろんなトラブルが起こりうるので、回避方法も大切です。マネジメント、運営の話と並んでリスクマネジメントの話もある程度ボリュームを割く予定です。

――クラブ運営の実務についてはスポーツに関する法務に詳しく、クラブ運営の著作も多数ある谷塚哲(やつか・てつ)さんが解説してくださるとか?

そうですね。クラブ運営の実務については行政書士の資格をお持ちの谷塚さんにお話しいただきます。「いつかは自分のクラブ、スクールを持ちたい」という起業志向の若者も増えていますから、クラブの作り方やクラブマネージメントについて学べる大きなチャンスです。受講中にインターン制度を利用して現場に出ることもできるので、本当に就職に直結した実践的な講座になっていると思いますよ。

――サッカーコーチ就活講座は、サッカーコーチを目指す人のスキルアップ、クラブやスクールにとっては良い人材との出会いの場になりそうですね。最後にコーチ業を目指す人、コーチ・ユナイテッドをご覧のコーチのみなさんにメッセージをお願いします。

日本のサッカー界はクラブが増え、スクールが増え、コーチを目指して勉強する人たちも増えています。これはとてもいいことだと思いますが、第二段階としてサッカーコーチがもっと尊敬され、その仕事が正しく理解されるようになって欲しいと思っています。そのためにはコーチやコーチを目指す人たちが地位向上に努め、サッカービジネスに積極的に関わっていける人材になる必要があると思います。
サッカーコ-チを目指す人たちには固定概念を持たず、サッカーコーチングの技術以外にも目を開いて、社会性を身につけて欲しいですね。

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<<サッカーコーチ就活講座概要>>
日 程:2014年5月末~7月(全講義10回・原則土曜日開催)
受 講 料:150,000円(税込)
受講資格:30歳まで
実地場所:IFCOラーニングセンター(FC東京パーク小平天神内)
定員:25名
申込:こちらのフォーム(https://pro.form-mailer.jp/fms/07c68de557978)より
概要:添付チラシ(https://coachunited.jp/docs/coach_shukatsu.pdf)をご確認ください(PDF注意)。
 
伊藤 聡(いとう・さとし)
西日本最大級のNPO法人アミティエ・スポーツクラブで理事を務めながら、スクール運営、指導者育成を行う。自らが立ち上げたフットサル事業部で、競技の普及やキッズ、ジュニア年代を中心にフットサル専門スクールにて指導を行なう。現在は一般社団法人国際サッカーコーチング&マネジメントスキル認証機構(通称IFCO)代表理事を務める。