TOP > コラム > 永井謙佑をはじめとする個性派を多数輩出。九州国際大付属の強さの秘訣は食を通じたコンディション管理

永井謙佑をはじめとする個性派を多数輩出。九州国際大付属の強さの秘訣は食を通じたコンディション管理

 日本代表のFW永井謙佑選手(FC東京)や今季サガン鳥栖でブレーク中のFW山下敬大など多くのタレントを輩出することで知られるのが、九州国際大学付属高校だ。全国大会の出場は、選手権2回、インターハイ1回だが、強豪が数多く揃うプリンスリーグ九州でもコンスタントに結果を残し続ける力は本物。中学時代に目立った経歴を持つ選手が選手はほとんどいないが、卒業する頃には他とは違う個性的な選手へと育っていく。サッカー関係者からも注目されるチームが、コンディショニングで意識している点を尋ねた。(記事提供:味の素株式会社)

5K1A4783.JPG

パフォーマンスを発揮するためには、食事が重要

 チームを率いるのは、コーチから昇格して3年目の江藤謙一監督。杉山公一前監督からチームを受け継いでも、「地元の選手たちで勝負したい。来た選手を何とか育てて、結果を出したい」と通える範囲の選手を徹底して鍛えあげるスタイルは変わらず、隣県である山口県を含め自宅から通える選手しかいないのが特徴だ。注目を集めるのに伴い県内外を含めた入学希望者は100人近くに及ぶ年もあるが、「きちんと見切れる人数には限りがある。それに同じポジションの選手が複数いて、試合に出られないのは可哀そう。それなら、別のチームで試合に出た方が良い」と1学年20~30名に留めている。

 学校の敷地内にある寮で暮らすのは、学校のある北九州市内に住みながら、「少しでも長く練習していたい」と自ら入寮を希望した主将のFW吉田晃盛(3年)を含め、数人程度。寮生活を送る選手が多いチームは管理がしやすく、コンディショニングで重要な食事に目が行き届くが、九国大付属の場合は、そうはいかない。保護者に朝・昼・晩の3食で栄養バランスがとれた食事の提供をお願いすると共に練習前後に素早く食べられる捕食を各自で準備するよう指導している。特に練習後の捕食は大事にしているポイントで、練習後30分に各自が用意したおにぎりなどを食べることで空腹が満たされ、回復を早める狙いがあるという。

 そうしたコンディショニングと食の密接な関係を江藤監督が重視するのは、バスケットボール選手として全国大会に何度も出場している母親の影響が大きいという。「身体を大きくするため、回復するためには食事が大事とずっと言われてきたので、僕が選手だった頃から、カロリーをしっかり摂取したり、五大栄養をバランス良く食べることを意識してきた。試合前夜や試合当日にはどのような食事が良いのかを意識しないと、パフォーマンスに影響するので選手にも意識して欲しい」。

監督就任した年から始めたのが、練習後に選手全員で行う食事だ。12月から2月に、大きなタッパーに詰めた白米を平らげる選手を間近で見ることで、食べることの重要性を伝えている。新チームが立ち上がる時期に食べることの重要性を実感してもらい、シーズンが本格化する3月以降の選手それぞれが食に対する意識付けをしてもらうのが、取り組みの狙い。「いっぱい食べられる選手ほど試合の最後まで走れたり、怪我をしない。普段はなかなか一緒に食べる機会が作れないけど、年に数回でもそうした選手がしっかり食べている姿を見て、食事の重要性に気付いて欲しい。加えて、コンディションを保つためにはどれくらいの食事量が必要か、消費カロリーに対して摂取カロリーが多くないと体重が増えないぞという話をしている」。

5K1A4847.JPG

次のステージで活躍するためには、コンディショニング管理できる選手でなければいけない

ただ栄養を摂るだけでなく、練習や試合によってどれだけカロリーを摂取し、体重が減るかを理解するのも重要なポイントだ。以前に夏合宿を行った際には夏バテで食事の量が減り、倒れる選手がいたため、そこからは体重管理を徹底して行うようになった。トレーニング前に測った体重をトレーニング後に超えるのが定められた目標で、過去には大幅に体重が増えた選手もいる。「体重管理をすると、これだけ食べれば体重が増えていくというのを実感できる。しっかり食べている選手はきつい夏場の練習でも倒れない。身体も強くなり、より自分の力を発揮できるようになる」。

チームの特徴である最後まで戦い続けるスタイルを継続できているのは、他のチームよりも強度に拘る日々のトレーニングに加え、そうした食とコンディショニングに対する意識の高さと無関係ではない。例年とは違い大型選手が少ない今年の選手も、1試合通じてファイトし続けられるようになってきたという。江藤監督が「自分のコンディションすら管理できない選手にはプロにはなれない」と選手に声掛けする通り、プロに進んだ選手、大学で活躍している選手は7時間以上の睡眠時間を確保したり、入浴後にストレッチをする選手が多かった。そうした先輩たちを間近に見ているため、選手の多くが指導者に言われなくてもプロテインを飲むなどしているという。

「今は色んなサプリメントがあるけど、ちゃんと食事から栄養が摂れるのがベスト」と江藤が話す通り、基本的には食事でコンディションを維持するよう努めているが、食事では補えきれない栄養を摂取するために「アミノバイタル®プロ」を活用している。以前は全国大会出場がかかったインターハイや選手権の予選で、試合前やハーフタイムに摂取していたが、選手からの要望もあり、プリンスリーグ九州でも取り入れるようになった。「飲めば頑張れるといったおまじないの意味もあると思う」と口にするのは江藤監督。選手も有用性を実感しており、吉田が「試合に欠かせないアイテム」と話せば、FW石松涼(3年)も「苦しい状況でも負けたくない気持ちを支えてくれている」と続ける。

 食事とコンディショニングへの注力によって、今年の選手たちも日々逞しさを増している。悲願の選手権初出場を果たせるか、今後も九国大付属の活躍から目が離せない。


試合当日に最高のコンディションで臨むための必需品【アミノバイタルプロ】

_soccer_banner_6_saizen_336x260 (1).jpg