TOP > コラム > シュートの基本技術から実戦的な攻防まで!ゴール前での攻撃の質を高めるトレーニング

シュートの基本技術から実戦的な攻防まで!ゴール前での攻撃の質を高めるトレーニング

サッカーの指導が学べる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、強豪チームや豊富な実績を持つ指導者によるトレーニング動画や、指導していく中で必見な理論や情報を配信中だ。

今回のテーマは「ゴールへの道筋を描く、攻撃の基本」。前編では「個と小集団の力で突破を図る」をテーマに、東京都都調布市・狛江市を中心に活動する、東京BIGスポーツJr.FCの高橋和也監督にトレーニングを実施してもらった。

東京BIGスポーツJr.FCでは、3歳から12歳を中心に、サッカーの楽しさを伝えることを第一に指導。高学年ではサッカーの原理原則に基づいた練習を展開している。今回は相手陣地での攻撃をテーマに、ゴールを奪うという目的から逆算したトレーニングを紹介したい。(文・鈴木智之)

初月無料でお試し!
COACH UNITED ACADEMYの詳細はこちら!>>

seo0011.png

<< 次回の記事を読む 

シュートのテクニックを磨く基礎トレーニング

最初のトレーニングは「シュートドリル」。設定としては、ドリブルでコーンをかわしてシュート、コーンから離れてパスを受けてシュート、パスを受けて、コーンの内側にコントロールしてシュートという3つのパターンを実施。

seo0012.png

高橋監督は「ゴール前では相手がいることを想定し、早くて強い、ゴールの四隅を狙ったキックが重要」と説明してスタートした。さらに「いいキックにはドンという音が伴う」と具体的なイメージを持たせながら、左右の足でのシュート練習を展開。

技術的なポイントも細かく指導し、「軸足はしっかりと踏み込み、蹴り足を振り抜いて、着地まで意識する。体重を前に乗せることで強いキックが可能になる。体重が後ろに残ると良いキックは打てない」と、フォームの重要性を強調した。

seo0013.png

さらにインステップキックだけでなく、巻き気味のシュートなど、様々なシュートテクニックにも挑戦。「ただまっすぐ打つだけでなく、おへそは外を向いてニアを狙う」などのアドバイスを送り、多様なシュートパターンを身につけることの大切さを伝えていた。

620_300.png

パスとコントロールの精度を高める

続いては、味方からのパスを受けてシュートを打つトレーニングへ。高橋監督は「ゴール前は最もプレッシャーの厳しいエリア。シュートを打つためのパスとコントロールが重要」と強調。

seo0014.png

流れとしては、ボールを持っている選手がパスをコントロールしてコーンを内側にかわし、シュートに持ち込む。このとき高橋監督は「パスが弱いと、コントロールで工夫しなければならない。強いパスを(コーンから遠い方の)右足の前につけられれば、勝手にボールが前に行く。そうすれば、受け手はコントロールを工夫する必要がない」と、パスの質に言及。

パスを出す選手に対しては「相手(コーン)から遠い方の足へパスを出す」「強いパスを出すことで、受け手が自然と前を向ける」といった具体的なアドバイスを送っていた。また、パスを受ける選手には「おへその向きはゴールに向けること。そうすれば自然とボールが前に流れ、シュートの態勢に入れる」とポイントを伝えていった。

実戦的な攻防でトレーニングの発展

その後、「外側に開いてパスを受け、内側にコントロールしてコーンをかわしてシュート」を経て、相手との攻防の中でシュートまで持ち込む実戦的な「2対2+サーバー+GK(発展3対3)」を実施。

seo0015.png

高橋監督は「ゴール前では、ボールを止めている余裕はない。ステップを踏んでワンタッチシュートの準備をする」「目的はシュートを決めること。そのために相手から離れ、体の向きを作ることが大切」とコーチング。

さらに「ゴール前で一番怖いのはゴールを狙う選手」と、積極的にフィニッシュに持ち込むことを強調。選手たちの良いプレーには「良い!」「ナイス!」「素晴らしい!」など、大きな声で褒めていた。このあたりの雰囲気づくりも「COACH UNITED ACADEMY」の動画を観て、参考にしてほしい。

seo0016.png

以上で前編のトレーニングは終了。シュートドリルとゴール前の攻防を通じて、シュートテクニック、コントロール、パスの質、味方とのタイミングをあわせることなど、段階を踏んだ指導を展開した。

高橋監督は「ゴール前の攻防では、パスから探すのではなく、自らシュートを打つことを大事にしました。実際のゲームに近づけるため、テンポよく連続してプレーを行い、高強度の中でも、質の高いプレーができるよう工夫しました」と振り返った。

後編では、味方との関係性を活かした守備の崩し方について、連携を高めるためのトレーニングを実施していく。

<< 次回の記事を読む 

初月無料でお試し!
COACH UNITED ACADEMYの詳細はこちら!>>

COACH UNITED ACADEMYのログインはこちら

【講師】高橋和也/
東京都出身。高校生の頃に国立市の小学生チームで指導者のキャリアをスタートし、高校卒業後から東京BIGで本格的に指導を開始。2017年から監督となり、笑顔あふれる楽しいチーム作りを目指し指導を行う。現在は自チームでの指導にとどまらず、トレセンスタッフや技術副委員⾧など幅広く活動している。JFA公認B級指導者ライセンス、JFA公認フットサルC級ライセンス保有。