01.22.2026
ジュニア年代で取り組みたい!動きの質を高める「メカノレセプター」に刺激を与えるトレーニング
サッカーの指導を学ぶことができる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-12年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。
前回より「小学生年代の動きのコントロール能力を高めるトレーニング」をテーマに、GO FORWARD愛知の高田圭介トレーニングコーチによる、体の中にある感覚センサー「メカノレセプター」を刺激し、動きの質を高めるトレーニングを紹介中。
後編では、ラダーとスラロームを使った「ステップワークのトレーニング」、そして視覚や聴覚に反応して動き出す「スピード&アジリティのトレーニング」を取り上げる。
高田コーチが現場で培った「小学生年代に必要な動きの質を高めるノウハウ」は必見だ。(文・鈴木智之)
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ラダーの本当の目的は「正確な接地」
動画テーマは「ステップワークのトレーニング」。ここでは、ラダーとスラロームの2つのメニューを実施する。
高田コーチは「ラダートレーニングは、足を動かすためのトレーニングと思われがちですが、本当の目的は、股関節・体幹・肩甲骨を連動させながら、正確に接地するトレーニングです」と説明。
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サッカーでは、細かい接地・重心移動・方向転換、この流れが重要になる。細かい接地と真下に踏む動きを繰り返しながら、足の裏・足首のセンサーを整えていく。
ラダーを使ったトレーニングでは、一歩ずつ、二歩ずつ、横向き、インインアウト、後ろ向きなど、いくつかのパターンでリズムを作り、前後左右の切り返しに必要な動作を行っていく。
高田コーチは「低い姿勢でやると、足の後ろと足首ぐらいしか刺激が行かないから、股関節まで刺激が行くように、ももを上げて一歩ずつ進んでみよう」「目線が下がると、体が前傾し、ももを上げにくくなる。体をまっすぐな状態でももを上げて」とアドバイス。
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インインアウトのステップでは「サッカーは早くステップして次の方向に行かないといけないから、外はちょっとだけ触る。ずっとラダーの中にいる意識で」と、体の軸をラダーの中心に保つことの重要性を強調した。
スラロームで方向転換の連動性を高める
さらに、水の入ったバッグ(3kg)を背負った状態でのラダートレーニングも実施。負荷をかけた状態で正確な接地を身につける。バッグを外すと体が軽くなり、より正確なステップができるようになる様子が確認できた。
続いて、スラロームのトレーニング。コーンを連続でかわしながら、進行方向を変えた時の重心移動・ステップの切り替えをトレーニングする。
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高田コーチは「コーンを回るときに外に出ない。膨らまない」「細かいステップをする」「体の軸は真ん中に。足だけ横に動く」といったポイントを確認。
水の入ったバッグを背負った状態でのスラロームも実施し、負荷をかけた状態で体幹の安定性を保ちながら、方向転換の質を高めていった。
ス・スクール)でトレーニングコーチ兼トレーナーを務めている。
反応したら一気に加速する
最後は「スピード&アジリティのトレーニング」。高田コーチは「サッカーのスプリントは、ただ走るだけではなく、視覚や聴覚からの情報に反応して動き出すことが重要です」と話す。
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今回は、コーチのジェスチャーや音の合図に反応して、動き出すリアクショントレーニングを実施。ポイントは予測で動かない、反応したら一気に加速すること。
「最初の2、3歩を最速で。これができると攻撃の抜け出しや守備の出足が大きく変わっていきます」と高田コーチ。
最初は視覚情報でのリアクション。コーチが上に手を上げたら後ろ、前に手を出したら前、右に手を出したら右、左に手を出したら左へダッシュする。
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高田コーチは「目で見て判断する。コーチの動きを予測して動かない。ちゃんと指示が出た時に動くようにしましょう」と指導。
続いて、聴覚情報でのリアクション。笛の合図でダッシュ、次の笛で切り返しを繰り返す。
「笛が鳴った時に行く方向は決まってるから、ターンした後の1歩目は準備できる。その準備から足の運びが速くなれば、目的の場所に行くまでが速くなる」
さらに、これまでのトレーニングをウォーターバッグを背負って行い、終了となった。
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小学生年代は技術や筋力以上に、メカノレセプターが大きく発達する時期だという。動きの質を高めるためにも、今回の動画を繰り返し見て、日々のトレーニングの参考にしていただければと思う。
【講師】高田 圭介/
静岡県島田市出身。
鍼灸あん摩マッサージ指圧師の専門学校を卒業後、名古屋グランパスエイトでトレーナー研修生としてキャリアをスタート。
その後、サガン鳥栖(2001〜2005)、川崎フロンターレ(2015:U-15/2016:トップチーム)、名古屋グランパス(2017〜2018)でプロサッカーチームのトレーナーとして活動し、トップから育成年代まで幅広く選手のコンディショニング・リハビリ・パフォーマンス向上に携わる。
また、静岡県藤枝市のエムエスマイスターにて(2006〜2014、2019〜2022)、ジュニア・ジュニアユース・2種・1種、さらにプロ選手の自主トレまで、全世代のトレーニング指導・メディカルサポートを経験。指導歴は2025年で25年目を迎える。
2023年に独立し、愛知県春日井市を拠点に全国でパーソナルトレーニング、怪我の治療、チームトレーナー活動を展開。
2024年からは、愛知東邦大学サッカー部およびGO FORWARD愛知(ジュニア・ジュニアユー
取材・文 鈴木智之

