08.06.2026
「ガツンと行けない」を卒業する。目的から逆算して身につける、個の守備力向上トレーニング
サッカーの指導を学ぶことができる動画配信サービス「COACH UNITED ACADEMY」では、指導経験の浅いコーチに向けて、U-8~U-12年代を指導する際の参考になる動画を配信中だ。
今回のテーマは「寄せる・奪う・潰す!現代サッカーに必須の『個の守備力』を高める指導法」。
子どもたちからは「どうやったら守備で奪えるのかわからない」「相手に来られると、潰し切れない」という相談がよく聞かれる。
そこで今回は、神奈川県を拠点に活動するFC PORTAの塩田航央コーチに、「相手の動きに対応する守備」をテーマに、判断力を伴った個の守備力を伸ばすトレーニングを実践してもらった。
塩田コーチは選手時代、U-17日本高校選抜、高校サッカー選手権優秀選手に選ばれるなど、ハイレベルでのプレー経験を持っている。それに基づいたコーチングやデモンストレーションは必見だ。(文・鈴木智之)
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守備の基礎として身につけたい4つのポイント
最初のテーマは「相手の動きに対応する守備」。ボールを持った相手に振り回されないためのステップワークとアジリティを養うトレーニングを行う。
塩田コーチ「選手が守備で悩む原因は体の発育だけでなく、体の使い方や守備に対する考え方にあります。攻撃に目的があるように、守備にも目的があるので、そこから逆算して考えることが大切」と話す。
トレーニングは2人1組でボール1個を使用。ボールを手で持ち、攻撃側は相手の重心の向きを見ながら、逆を取ることを意識しながら動く。守備側はその動きに対して、距離を離さずに下がりながらついていく。
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塩田コーチが守備の基礎として、挙げるポイントは4つ。
ボールを足で触れる距離を保つこと、重心を後ろ足に置いてステップを踏むこと、前の足を一歩引いて次のステップのスペースを作ること、そして足の入れ替わりに合わせて、腰を素早くひねること。
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ここからはボール無しで実施。コーチの笛で攻守交代というルールで、下がる、前に出るの動きを繰り返していく。
塩田コーチは「重心の切り替えが遅いと、素早く動けない。前に出る時は後ろ足ではなく、前足で地面を蹴る」とデモンストレーション。
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さらに、「かかとをつけないこと」の重要性を説明。詳細はCOACH UNITED ACADEMY動画で確認してほしい。
インターセプトの基礎は「浮かせない」トラップ
2本目の動画では、パスの軌道を予測してボールを奪う「インターセプト」に焦点を当てる。
塩田コーチは「インターセプトは守備であると同時に、攻撃のゼロステップ目でもある」と位置づけ、奪った後にスムーズに攻撃へつなげることを意識させていく。
まずは対面パスから。パスの受け手はボールをインターセプトするイメージで、前に出てボールをコントロールする。
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インターセプトではボールを浮かせたくないので「強すぎず、弱すぎないタッチでボールを触り、インターセプトから攻撃へ繋げるパスを出すために、ボールに覆いかぶさるような前傾姿勢を作ろう」とアドバイスしていく。
基礎ができたら、次はインターセプト時に、相手を立たせた状態で実施。
塩田コーチは「試合中は必ず相手からのプレッシャーがある。体を当てられたり、腕を使われたりすることがストレスになる」と話し、相手の背後でステップを踏み、姿勢を低くして相手の腕に引っかからないように潜り込む動きを促していった。
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塩田コーチが披露する、現役選手さながらのデモンストレーションはこの動画の見どころ。ぜひ注目してほしい。
チャレンジ&カバーの意識づけを行う
トレーニングは試合を想定し、2人が同時にボールを狙う場面へと発展。1人が奪いに行った際、もう1人がすぐにカバーへ入る「チャレンジ&カバー」の意識づけを行う。
塩田コーチは「1人が抜かれた瞬間に、すぐアプローチできるようにカバーへ入ろう」と、狙うところは共通していても、抜かれた際の保険をかけておくことの重要性を伝えていった。
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守備に関して「一番はインターセプト。これができれば120点のプレー」としながらも、「インターセプトができない時は、相手に前を向かせない守備をしよう。それが80点。そこからさらに奪い切ることができれば100点」と、状況に応じたプレーの選択肢を問いかけながら提示していった。
塩田コーチの説明とデモンストレーションはわかりやすく、ポイントが整理されている。ぜひ動画を繰り返し見て、ボールを奪うための動作と判断力を上げる指導を参考にしていただければと思う。
【講師】塩田 航央/
東京都大田区のミッキーSCでサッカーを始め、中学年代は横浜FC戸塚、高校は東海大相模でプレー。
これまでに神奈川県選抜、U-17日本高校選抜。第103回全国高校サッカー選手権大会では優秀選手に選出。FC PORTAの前身となるクラブでFC PORTAの羽毛勇斗監督に指導を受けた繋がりで、現在はFC PORTAで指導者としてキャリアをスタート。特に「守備」に関して、リアリティーのあるトレーニングを追求し、子供たちの成長を後押ししている。
取材・文 鈴木智之

