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5mの線を引くだけで簡単にできる身体の動きづくり/フットワークの向上とケガを予防するライントレーニング

近年、子どもたちの体力低下は社会問題になっている。そこでCOACH UNITED ACADEMYでは『ライントレーニング』という身体操作やコオーディネーションを向上させるトレーニングを開発し、指導を行うアスレティックトレーナーの佐藤哲史氏に出演してもらった。「子どもたちの体力の低下」を解決するとともに、サッカーのプレー向上に役立つ、楽しみながらできるトレーニングをぜひ体感してほしい。(文:鈴木智之)

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脳への刺激も取り入れたライントレーニング

ライントレーニング紹介動画の後編では、佐藤氏がトレーニングの方法やポイントを実演。ライントレーニングは、5メートルほどのラインを引いて、それを目印に様々なステップを踏みながら前後に進んでいくもので、まずは基本的なステップであるイン&アウトからスタート。

インは足のインサイド側からラインを跳び越える動作のことで、右足のインサイド、左足のインサイドと、交互に足を使って跳びながら前進していく。インでラインの往復が終わったら、次はアウトで同じように実施。

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アウトは足の外側からラインを飛び越える動作のことで、こちらも右足、左足と交互にステップを踏み変えてラインを跳び、進んでいく。

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佐藤氏はライントレーニングをする際のポイントを、次のように語る。

「動きの大きさは人それぞれです。同じインのステップでも、一歩が大きい子もいれば、小さい子もいます。どちらが正解かではなく、どちらも意図した形でできるようにしていきたい。 大きく動いている子は小さく、小さく動いている子は大きくと、反対の指示を出してあげると、その子にとって多様な動きが身についていきます」

●インとアウトを右足と左足で別々に動かす
1)右足イン、左足アウト
2)左足イン、右足アウト

「サッカーは両足が自由に使えることが武器になるので、足を変え、ステップを変えて両方できるようにやっていきましょう」

inout1.PNG ①右足のインサイドでラインを飛び越える

inout2.PNG ②左足のインサイドを前でクロスしラインを越える

inout3.PNG ③左足のアウトサイドでラインを飛び越える

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3)右足イン、左足を後ろでクロスしてアウト
4)右足イン、左足を前でクロスしてアウト、後ろでクロスしてアウト

「実演したのは、右足イン、左足アウトですが、サッカーのように左右別々の動きがあるスポーツをしている人は逆側の動きも必要なので、必ず、 左足イン、右足アウトという、動画で紹介した動きとは左右反対の動きの練習もしてください」

ラインに対して、足をどう動かせばいいかがわかってきたところで、様々な刺激を加えていく。

「ある程度、動きが慣れてきた段階で、頭に刺激を入れていきます。足のステップは変えず、これまで紹介したイン&アウトの動きに加えて、手を叩く、ボールを身体の周囲で手を使って回す、計算をするといった動作を通じて、頭に刺激を入れていきます」

「手を叩きながらイン&アウト」では、体の前後で両手をあわせて叩く、身体の前で2回叩くなどのバリエーションがある。「行きと帰りで手を叩くリズムを変えると、違う動きになり、脳への働きかけが強くなる」(佐藤氏)ので、様々なバリエーションを試してみよう。

ほかにも「手を使って体の周りでボールを回しながらイン&アウト」「計算をしながらイン&アウト」を実演。計算バージョンでは、「動きながら計算をさせるのが効果的」(佐藤氏)と話し、スタートと同時に100から7を引き、答えにさらに7を引く。それを繰り返すというメニューを実演している。実際にチームの練習に取り入れると、盛り上がりそうなメニューなのでぜひやってみてほしい。

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普段行う遊びの中にひと手間加えてコオーディネーションを養う

続いては、子ども達に馴染みの深い、ジャンケンを使ったライントレーニングを紹介。子どもの頃に足を使って、ジャンケンのグーチョキパーをやったことのある人は多いだろう。ここでは、ライントレーニングとジャンケンを組み合わせた動きで、コオーディネーションを養っていく。

「ライントレーニングでまず使うのは、グーとパーです。グーはラインの上に、両足を縦に揃えて並べます。そしてパーはラインをまたぐように足を広げます」

通常の足で行うジャンケンで、グーは両足を閉じるが、ライントレーニングのグーはライン上に足を縦に揃える。これも、通常にはない「動きのライブラリー」の一環だ。

「そしてチョキは足をクロスさせます。グーとチョキには右足前、左足前の2種類があるので注意してください」

●グーチョキパー
1)最初は右足前のグーからスタートし、次にパー。そして左足前のグー、続いてパー。それを繰り返しながら進んでいく。

2)次はグーチョキパー。右足前のグーからスタートし、次に右足前のチョキ、次にパー。そして左足前のグー、左足前のチョキ、続いてパー。それを繰り返しながら進んでいく。

「負荷をかけるためには、チョキの時につま先を斜め前に向けましょう。その際、身体は正面を向きます。そうすると、上部と下部の体幹のねじれを作ることができるので、動的なストレッチにもなります」

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また、足でジャンケンをするだけでなく、手も揃えて同じ動きをすることで頭にも負荷がかかり、ゲーム性も増していく。COACH UNITED ACADEMYの動画では、ここに紹介したもの以外にも、様々なステップ、トレーニングを収録。サッカーのプレーにつながる動きも入っており、『パフォーマンス前提』の向上だけでなく、実効的なトレーニングと言えるだろう。

ライン1本引くだけで、様々なコオーディネーション、身体動作、さらにはライフキネティックの要素も含まれている、ライントレーニング。準備は簡単で、どこでもすぐに実施できるものなので、ぜひ動画を参考に取り組んで頂ければと思う。子ども達のさらなる可能性の向上に役立つはずだ。

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【講師】佐藤哲史/ 第26回全国高校女子サッカー選手権で準優勝した大商学園女子サッカー部、同志社大学サッカー部のアスレティックトレーナーを務める。病院ではケガをしたアスリートのリハビリを担当。個人の特徴を見ながら、それぞれに合ったトレーニングや社会復帰をサポートしている 。IT を使ってスポーツ現場の変革を目指す、SportsMultiplyの代表でもある。