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経験則に頼らず、今の子どもに合った指導法を学ぶために。指導歴30年以上のコーチが指導を学び続ける理由

"サッカーの指導が学べる動画配信サービス"『COACH UNITED ACADEMY』会員の方々が、動画を始めとする情報をどのように役立てているかを紹介するこの企画。今回登場してくれたのは、COACH UNITED ACADEMYにも講師として出演している宮城県仙台市で活動する『FCみやぎバルセロナ』の石垣博さんだ。

石垣さんは18歳からサッカー指導に携わり、FC FRESCAでの監督経験を経て、2005年にFCみやぎバルセロナの監督に就任。2023年度からは新たにMIYAGI SSA(仙南サッカーアカデミー)の総監督も兼任し、昨年までは宮城県サッカー協会 指導部 サブチーフインストラクター(47FA C級D級インストラクター)も務めていた。

30年を超える指導経験を持つ石垣さんに、COACH UNITED ACADEMYの活用方法と指導に対する想いを聞いた。(文・鈴木智之)

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指導を始めたての頃は、経験則に頼りがちなのでアップデートが必要

現場での指導に加え、県協会のインストラクターも務めていた石垣さん。トレーニングを構築するときに大切なのは「子どもたちが、どのように成長していくかを考えること」と言葉に力を込める。

「指導を始めたばかりの頃は、自分が選手のときにやっていた練習メニューなど、実体験を踏まえたトレーニングが多くなりがちです。しかし、現代のサッカーは進化していますし、子どもたちも日々、変化しています。自分が経験してきた10年前、20年前のトレーニングが、はたして目の前の子どもたちにマッチしているのかは、常に意識した方がいいと思います」

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(COACH UNITED ACADEMYにも講師として出演しているFCみやぎバルセロナの石垣博さん。取材はオンラインで実施。)

トレーニングのコンセプトや練習メニューのバリエーションなどは、実体験だけでやりくりしようとしても限界がある。石垣さんは「本を読んだり、COACH UNITED ACADEMYの動画を見たり、講習会に参加するなどして、アップデートを心がけています」と話す。

COACH UNITED ACADEMYは、実際の指導現場を映像で見ることができるので、学べるところはたくさんありますよね。動画を見るときは『このトレーニングの目的は何か?』を気にしながら見ています。」

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そのトレーニングを行う理由、具体的には選手やチームの何を改善、向上させるために、このトレーニングをするのかといった目的意識は非常に重要だ。

「練習試合などで出た課題を改善、克服するために、どのような練習をしようかというアイデアが欲しいときに、COACH UNITED ACADEMYの動画を参考にすることもあります。やはり子どもたちも、同じような練習ばかりだと飽きてしまいますからね」

基礎的な「パス&コントロール」のトレーニングにしても「COACH UNITED ACADEMYの動画を見ると、バリエーションが豊富で、色々な工夫やアイデアのもとにトレーニングしている指導者が多いので勉強になります」と活用している様子。

指導に関わっている人自身が学ぶことの重要性を実感してほしい

30年を超える指導者生活で「常に学び続けることが大事」と実感する石垣さん。指導者はサッカー指導以外にも、送迎や事務作業など膨大な仕事に追われ、勉強をする時間を捻出することが難しいこともあるが、それでも「学び続けることを止めてはいけない」と感じているようだ。

「指導に関わっている人自身が、サッカーの勉強をしなければいけない、学ばなければいけないということをどれだけ実感しているのか。そこが大切な部分だと思います」

石垣さんはしばしば、少年団を始めとするジュニア年代の指導現場を視察することもあるそうだが、なかには「サッカーの練習としてリアリティーを感じない場面や、その練習コーチが一番ボールに触ってません?」と思うことがあると話す。

「子どもたちにとっては、サッカーの練習とはそういうものなんだと思ってしまいますよね。やはり大人がしっかりと学び、子どもたちに伝えることをしていかなければいけないと感じています」

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石垣さんは県協会の指導インストラクターも務めていたが「受講者が自分の指導をインストラクターに見せて、フィードバックをもらうことに対して、恥ずかしいと感じる方が多い」という。

その意味では、COACH UNITED ACADEMYのような動画コンテンツを使うことは、他者の視線を気にせず学ぶことができるので、指導内容の向上に役立てることができるだろう。

COACH UNITED ACADEMYには、ジュニアやジュニアユース年代など、複数のカテゴリーのクラブが出演し、トレーニングの様子を公開している。トレーニングに関しては「ジュニアもジュニアユースも、本質的に大切なことは同じだと思います」と話す。

「小学6年生と中学1年生で、大きく変わるかというと、ほぼ変わりません。8人制と11人制の違いはありますが、どのようなトレーニングでも、サッカーという視点で考えると、基礎技術や基本戦術に関してジュニアが行っているトレーニングをジュニアユースで行うことは、まったく問題ないと思います。

また、若い指導者の方は、子どもと接する経験がベテランの指導者に比べて少ないので、COACH UNITED ACADEMYに出演している指導者の方が、子どもとどんな接し方をしているのかを参考にするのも良いと思います」

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COACH UNITED ACADEMY動画の特徴は、実際の指導現場のリアルを見ることができること。石垣さんは「トレーニングメニューの内容も豊富ですし、わかりやすく整理して編集されているので、時間がない人でもすぐに見ることができて、チームの練習に活かせると思います」と述べる。

選手としての実体験をもとにしたトレーニングメニューの構築、運用だけでなく、新たな視点を獲得するヒントが得られるCOACH UNITED ACADEMY。指導の幅を広げたいと感じる指導者にとって、必ず役立つコンテンツになるはずだ。

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