07.06.2021
短い時間で局面に特化したトレーニングを学べる/私が「COACH UNITED ACADEMY」で指導を学び続ける理由
「サッカー指導者のためのオンラインセミナー『COACH UNITED ACADEMY』」会員の方々が、動画を始めとする情報をどのように役立てているかを紹介するこの企画。今回登場してくれたのは、北海道苫小牧市で活動する『ASC北海道』でコーチを務める早坂洋樹さんだ。自身のお子さんがサッカーを始めたことから、『お父さんコーチ』として指導キャリアをスタートさせた早坂さんの、COACH UNITED ACADEMYの活用法とは?(文・鈴木智之)
自分のチームに合ったトレーニングメニューを参考に
二人の男の子を持つ早坂さん。長男が小学4年生のときに、毎回のように練習を見に行っていたところ「そんなに熱心に来てくれるのなら、コーチをしませんか?」とクラブの指導者から声をかけられたのが、指導を始めたきっかけだという。
「子どもたちの指導を手伝う中で、指導者資格のJFA D級ライセンスを取得したのですが、すごく勉強になったので、サッカーとフットサルのC級も取りに行きました。どうせ指導をするのなら、ちゃんとしたことを教えてあげたいと思ったのが、ライセンスを取得した理由です」
(早坂さんの取材はオンラインで実施。)
ジュニアの指導を始めて4年になる早坂さん。「サッカーが好きなお父さんコーチ」から、ライセンスを保持するコーチへと階段を登っている。
「指導の勉強をする前は、自分が思っていることを、子どもたちにうまく伝えられませんでした。勉強の必要性を感じていたところ、COACH UNITED ACADEMYを知り、『他のコーチはどんな言葉を使って指導しているのだろう?』と思ったのが、入会のきっかけです」
COACH UNITED ACADEMYの動画を見て、実績あるコーチの指導を参考にするとともに、練習メニューをトレーニングに取り入れており、「JACPA東京さん、リベロ津軽SCさん、センアーノ神戸さん、帝京長岡高校の動画はとくに印象に残っています」と語る。
「私がいるのは北海道なので、冬場は体育館でのトレーニングになります。スペースに限りがあるので、少人数で練習することが多いんですね。それもあって、リベロ津軽SCさんの少人数でのトレーニングはすごく参考になりました。ほかにも、JACPA東京のコーチの方が『キックのときは、ボールを蹴るのではなく、足でつかまえにいこう』と表現されていました。すごくわかりやすいと思ったので、子どもたちに伝える際の参考にしています」
帝京長岡高校の動画では、「選手たちが発する声」にフォーカスして、子どもたちに見せたという。
「練習中に選手たちが声を出しているのですが、『練習中から、こんなに声を出してやっているんだよ』というのを子どもたちに伝えたくて、実際に動画を見せたこともあります」
指導を始めたばかりでも真似できるポイントはたくさんある
COACH UNITED ACADEMYでは池上正さんや石垣博さんによる、ジュニア向けの短いトレーニング動画も配信している。それについては「10分程度と、短い時間で見ることができるのでいいですよね」と笑顔を見せる。隙間時間を活用し、指導の勉強に励む様子がうかがえる。
現在は5、6年生を指導している早坂さん。戦術的なトレーニングについても、COACH UNITED ACADEMYの動画を参考にしているという。
「JACPA東京さんの『サイド攻撃』など、シチュエーションに特化した動画はすごく参考になりました。動画の中で言っていましたが『サイド攻撃のときは、ニアとファーとペナルティスポットの3つに入ることが大事だよ』と、子どもたちに言うと理解しやすいですよね。プレーを成功させるためのポイントを、指導者が示した上で練習をすることの重要性を痛感しました」
日々、動画から学びを得ている早坂さん。北海道にいるからこそ、オンラインのメリットも感じているという。
「北海道にいても、様々な情報を得られるのは、オンラインならではだと思います。かつてはセミナーがあったとしても、東京や大阪などの大都市が多く、札幌で学ぶ機会は限られていました。今はオンラインで受けられるので、ありがたいです。指導のDVDも持っていますが、更新されないので、繰り返し見続けるしかありません。COACH UNITED ACADEMYは毎週新しい動画がアップされるので、すごく良いと思います」
早坂さんは「私のように、指導を始めたばかりの人には、とくに有益な動画が多いですよね」と実感を込めて話す。
「子どもたちの指導に関わって、1年目、2年目の人にとってはすごく有益なプログラムだと思います。練習メニューもたくさん知ることができますし、動画なのでコーチの伝え方、言葉のチョイスなども真似することができます。メンタルやコーチングなどの座学もあるので、私のように、指導に関する知識を得たい人にとっては、すごくありがたい情報源だと思います」
COACH UNITED ACADEMYを通じて学んだことを、子どもたちに伝える中で、指導に対する手応えも感じているという。
「こちらが指導をすることで、それまではできなかったことができるようになる姿を見ると、すごくうれしい気持ちになります。そこが指導の醍醐味のひとつだと思うので、これからも学ぶことは続けていきたいです」
お子さんが卒団しても、「指導は続ける予定です」と話す早坂さん。子どもたちの成長をサポートするために、今後も学びと実践を続けるつもりだ。
取材・文 鈴木智之